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鳴弦の巫女―あるいは神内雪奈さんの秘密―/藤原征矢 [ホビージャパン]


鳴弦の巫女 あるいは神内雪奈さんの秘密 (HJ文庫 (ふ01-02-01))

鳴弦の巫女 あるいは神内雪奈さんの秘密 (HJ文庫 (ふ01-02-01))

  • 作者: 藤原 征矢
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2008/08/01
  • メディア: 文庫



「萌えを書け」と言われて書いたらしいのに、萌え要素がないのが素敵だと思います。妹はまあいいと思いましたが。

前回、『女帝・龍凰院麟音の初恋』を読み終えた後、「さて、一体何の続きと間違えて、『女帝・龍凰院麟音の初恋2』を買ったのだろう?」と、積み本を眺めていたら本作が見つかりました。多分これで間違いがないかと。レーベルとか絵とか全然違うのに、なぜ間違えたか不思議で仕方ないです。すべては、記憶力の減退とネットでジャケ買いが原因でしょうが。

さて、この人の作品は初めて読みましたが、文体としては簡素でなかなか読みやすく感じました。表現方法が独特で、もう少しことばのチョイスに気を遣った方が良いのではないか、と感じるところは所々あったのですが、これは許容範囲内でした。むしろ、説明しなきゃいけない部分も、簡素に書かれていると感じたのが少し気になりました。世界観というか、舞台設定は好きだから、なお惜しい。

そして、私が見事につられた表紙の女性ですが、イマイチ活躍していませんね。修行ばかり励んできて、ロボットみたいな感じ、というのはいいと思うのですが、もう少し成長させて欲しかった。そして、もう少し活躍して欲しかった。正直、この活躍の度合いなのに表紙なのは、『藤堂家はカミガカリ』の1巻なみに詐欺な気がします。

文体のおかげか、全然頭を使わないで楽しく読むことができました。短く章が分けられているので、どんどん先を読みたくなるような感じも好印象でした。しかし、最後の十一章があまりいただけなかったです。盛り上がりに非常にかけていた気がするのですが、そこでラストバトルのあのラスト。もうがっくりです。思わず、『瑠璃丸伝』の最終刊のラストのがっくり感を思い出しました。本当にがっくり。

思うに、何か登場人物が全員淡々としていて、自分たちの命の危機が迫っているのに、必死さが全く感じられないのがいけませんでした。

設定が気に入ったので、次の巻も購入決定です。なので、要望。次の巻では主人公(鈴木真《15》=通称・ポン=)の活躍が欲しいなぁ。この巻だと、主人公だからこの人視点で語られるのですが、まるっきり空気のような存在感だったので。最後の最後に、主人公の血筋の秘密が明かされてので、次の巻から徐々に中心になっていくだろう、と信じたいと思います。
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