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『一瞬の風になれ 1 イチニツイテ』/佐藤多佳子 [講談社]

はたして、何ヶ月ぶりに読んだ大衆小説でしょうか。2007年、本屋大賞と吉川英治文学新人賞を受賞したときから評判も良かったので、読もう読もうと思いつつ、現在にいたり、文庫化された今になってようやく読むことができました。とは言っても、1のみですが。

一瞬の風になれ1.JPG

それでは、感想は追記でお願いします。とは言っても、今回は短めですが。

個人的なイメージとして、三人称の視点から、もっとしっかりとした文章で書かれていると思っていたので(理由は不明w)、この高校1年生の一人称視点から書かれた、凄く砕けた文章に、いきなり意表を突かれました。凄くラノベと親近感がありそうな文体だなぁ、と言うのが素直な感想。私の上司が「おもしろい」と言っていたのですが、おもしろさには文体は関係ないんだなぁ、と思いました。

内容は、中学までサッカーに打ち込んでいた少年、神谷新二が幼馴染みの天才スプリンター、連と一緒に陸上部に加入し、そこで成長していく話、と言ったところでしょうか。

青春小説としては素晴らしいできだと思いました。帯には「青春陸上小説の№1」と書かれていますが、納得ですね。青春小説としても、近年出版されたモノの中でトップクラスに入るのではないかなぁ?といった感じでした。まぁ、そんな日本を読んでいるわけではないので、偉そうな断言はできませんが。

この1巻では、入部から新人戦までが書かれています。この小説の良いところは、主人公の新二が気持ちいいほど頑張っているところではないでしょうか。幼馴染みの連のフォームに憧れて、陸上の気持ちよさに目覚め、必死で頑張っている姿が良いと思いました。正直、中身としては普通の男子高校生だと思うのですが、頑張る姿って本当に美しいモノだなぁ、と思いました。私がやってこなかったことなので、新二が非常にまぶしく感じましたw

文体はライトノベルとの親和性を感じるものがありましたが、内容はやはり一般小説の部門で賞を取るくらいあり、しっかりしたものがありました。でも、読みにくいか、と言うと全然そんなことはなく、サクサクと読むことができました。これは、文体の効果によるところが大きいと思います。もう、中学生、高校生が頑張る姿ってどうしてこう気持ちよく感じるんだろう、と思いました。それは、私が年をとってきたから、と思わないでも無いですがw非常に楽しく読むことができたので、2巻、3巻と楽しみです。読みたいラノベがたくさんあるので、それを読んでしまってから、と言うことになりそうですが。ラノベも良いけど、一般小説も良いよね。そういう風に思いました。これは、毎回大衆小説を読み終わる度に思うことですがw

それにしても、最近積んでいる大衆小説も増えてきたので、頑張って読んでしまわないと。買ってないけど読みたい本もたくさんありますし。


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コメント 7

chokusin

この作家さんの著作はいくつか読んだのですが「一瞬の風になれ」は手を出してませんでした。面白そうですね。
by chokusin (2009-07-24 20:26) 

takao

chokusinさん、nice!&コメントありがとうございます。

私の場合は、今回の『一瞬の風になれ』が佐藤多佳子さんの初めての作品でしたが、かなりおもしろかったです。青春って、良いなぁ、と改めて感じました。私が今更言うことでもないですが、オススメですよ。
by takao (2009-07-25 01:58) 

takao

xml-xslさん、nice!ありがとうございます。

まこたまさん、nice!ありがとうございます。

アロンダイトさん、nice!ありがとうございます。

ロックさん、nice!ありがとうございます。

bapioさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-07-25 01:59) 

takao

アリア・ポコテンさん、nice!ありがとうございます。

moeさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-07-25 10:26) 

takao

Gomarzさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-07-25 23:46) 

たらこ

こんにちは 私も読み始めました。
息子が陸上をやっているので、主人公とダブります。
by たらこ (2009-07-28 21:15) 

takao

たらこさん、nice!&コメントありがとうございます。

息子さんが陸上をなさっているんですか、素晴らしいですね。青春時代に行うスポーツって、後々良い思い出になるし、良い財産となりますね。青春時代あまり何かに打ち込んでこなかった私は、今若干後悔しているところです。

1巻は、サブタイトルのとおり、スタート位置に付いた、という感じですね。これからが楽しみです。
by takao (2009-07-28 21:39) 

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