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『百億の魔女語り 1 オトコが魔女になれるわけないでしょ。』/竹岡葉月 [エンターブレイン]

久しぶりにライトノベルの感想です。読んでいたのですが,忙しかったり,すぐ眠くなったりでようやくですw

百億の魔女語り1 オトコが魔女になれるわけないでしょ。 (ファミ通文庫)

百億の魔女語り1 オトコが魔女になれるわけないでしょ。 (ファミ通文庫)

  • 作者: 竹岡 葉月
  • イラスト:中村みゆき
    出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2010/09/30
  • メディア: 文庫

クローブの名門校で全国制覇2回,MVPを獲得したアルト・グスタフ。しかし,カイゼル魔術学園(アカデミカ)の卒業証書を手に入れるため,実地研修へ赴くことに。そして,落第寸前の彼が選んだのは,競争率の高い甲種魔術ではなく,乙種魔術。さらにその中でもマイナーな魔女術(ウィッチクラフト)だった。
そんな彼を受け入れたのは,3人の美少女魔女見習いだった。そして,彼が卒業認定の単位を得るために課された課題とは。果たして,アルトはどうなるのか?無事に卒業できるのか?

 

読むのに時間がかかったために,最初の内容がうろ覚えだというw

竹岡葉月さんの作品では,富士見ファンタジア文庫で刊行された『SH@PPLE』が大変好きでした。ところが,『SH@PPLE』刊行中にファミ通文庫で出された『オトナリサンライク』はあんまり面白くなくて。と言う事で,当初,この作品を買うか悩んだりもしたのですが,まぁ買っちゃって。結果,不安は杞憂におわりました。

この作品で好印象だったのは,キャラの良さ,でした。へタレ系が多いラノベの主人公ですが,この作品のアルトは,ある意味へタレな部分はあるものの,男気あるところもあり,やるときはやるタイプであり,非常に気持ちの良い主人公だなぁ,と感じました。まぁ,普通のラノベの主人公よりも年が上の設定,と言う理由もあるかも知れませんが。

ヒロインの3魔女(あ,でも実の姉妹ではないですw)は,一転してテンプレート的なものはあるものの,非常に魅力的だなぁ,と言う印象でした。メインヒロインは,次女のエーマ。出会いが悪かったために,彼とは素直になることができずに。その時は,そこそこ,と言う印象でしたが,途中,謝罪をしてからは魅力が増して来たように感じました。ただ,この辺からあからさまにでれている場面があり,それはちょっと早いのではないか,と言う気がしましたけども。最後の場面とか,自分の気持ちに素直になれない感じとかがよかったです。

長女のファニーと三女のモニカもよかったですね。飄々としているようで,実は色々謎を見秘めていそうなファニー。そして,可愛らしい魔術を操る無口なモニカ。二人とも,出番がそこまで多い,と言う訳ではなかったですが,今後,出番が増えていくと,魅力が増しそうな感じがしました。

本編の方は,ある程度予想していたような展開だったかなぁ,という感じがしました。あの設定だったら,ああなるしかない,という感じでした。ただ,主人公がかっこよかったですし,なかなかよかったですね。敵役が何か不思議な感じだったのが印象的でした。何か,ふわふわしているというか。

で,最後の最後。そうだったのか!と言うか,やられた!という感じが待っていました。なるほどねぇ,と言ったところですが,この辺は興味ある方は本編を読んで確かめていただきたいなぁ,と。

さて,無事卒業することができたアルト。首都カイゼルに帰ってきたために,3姉妹と離ればなれになってしまいました。ただ,当然この3姉妹とアルトとの物語はまだまだ続いていくわけで,一体どうやってこのメンバーが集うことになるのか。非常に気になるところです。また,最後の場面では,意味が分からないものの,今後の展開に影響を与えそうな言葉が飛び交っていました。「百年ぶりの火刑」とはなぜか?非常に気になるところです。

設定もよく練られていましたし,非常に楽しむことができました。面白かったです。これは,続きがまた楽しみな作品が一つ増えました。増えてしまった,と言うかwファミ通文庫,乗ってますね。


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