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『前略。ねこと天使と同居はじめました 2匹目』/緋月薙 [ホビージャパン]

優しくて,甘くて,心が温まるような。そんなお話でした。それ故にギャグが浮いているという気もしますが。今はやりのラブコメのような,そんな爆発力があるわけではないですが,心にじっくり響くような素敵な物語です。

前略。ねこと天使と同居はじめました。二匹目 (HJ文庫)

前略。ねこと天使と同居はじめました。二匹目 (HJ文庫)

  • 作者: 緋月薙
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2010/12/28
  • メディア: 文庫

高校教諭の水上悟は,同じ高校に通う従兄妹の水上澪と家に住み込み,3匹の猫と戯れたり,一緒に学校に行ったりして毎日を過ごしていた。そんなある日,悟の腐れ縁の警官・黒木から,近所で妙な事件が起こっていることを聞かされる。そして,その話を聞いてから,澪の親友の鈴宮細音の様子がおかしくなって。どうやら,その事件,細音の周りで起こっているようなのだが。思い詰めていく細音を救うために,事件の真相を突き止めるため,悟と澪は動き出して。

 

1巻が出てから随分間が空いたなぁ,と言う印象があったのですが,何でも5ヶ月のインターバルがあったとか。どうりで久しぶりだなぁ,と感じたわけです。そのためか,1巻の内容を全然覚えてなかったり(^^ゞ 読みながら,「あぁ,そうだった」と思い出していく感じでした。

思い出してみたら,物語自体は1巻で綺麗に終わっていたのですが。そこから自然に続きにつなげてきたなぁ,と言う印象を受けました。ただ,1巻の時よりも?悟と澪のラブラブっぷりに拍車がかかっていたような感じを受けました。もう,これでもか,ってくらいに幸せのお裾分けですねwごちそうさまでした。ここが物語の芯となる部分だと思いますが,存分に楽しむことができました。この二人の暖かいやりとりが,作品全体に伝わって,優しい作品になっていると感じました。

ねこパートも相変わらずの可愛らしさでしたw思わず,もふもふしたくなるような,ねこを飼いたくなってくるような。ねこ派としては,非常に大満足なやりとりでした。もう,こんなに頭が良いねこなら,日本中で大人気になりますよねw

全編,優しさに包まれたような作品ですが,それだけではアクセントがないとの判断か,それとも作者が好きなのか(たぶん,後者の気がしますがw)作品の所々にギャグが入っています。それなりにいいアクセントになっているとは思いますし,ネタ自体,そのままではなく多少ひねって使っているとは思うのですが(「(前略)『とりあえず砲撃かましてから話し合いに持ち込む』っていうスタンスの,生身の女の子とお話」P.68とか)。最初に書きましたが,個人的には作品の空気にあってないような気もするんですよね。ギャグをなくして,純粋に甘々なラブストーリーでも良かったかなぁ,と言う気がしました。

物語自体は,後味の悪いものではなく,作品にぴったりの優しい,心が温かくなるようなラストで終わっていました。一つの恋が生まれた感じで,素敵ですね。相方が見つかりそうで良かったね,と。

まだまだ続きそうな感じで終わっておりましたので,続きも出そうですね。今のラノベの主流から若干はずれたような感じの作品ですが,素敵な作品だと思うので続きも楽しみにしたいです。


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