『聖剣の刀鍛冶6(漫画版)』/山田孝太郎 [マンガ]
今回は、いよいよ発売されましたコミカライズ版『聖剣の刀鍛冶』6巻のご紹介です。この巻では、原作4巻の内容が一気に詰め込まれています。詰め込みすぎたために、若干残念になってしまった面もありますが、濃度が濃くなっていて、一気に読むこともできたのではないかな、と思います。
さて、6巻ですが、内容を大まかに言うと、「ルークとセシリー、軍国に行く」と言う事になると思います。
軍国には、実は聖剣を鍛錬する技術があります(かつて、聖剣の刀鍛冶から技術を盗み、それを独自に発展させた)。ヴァルバニル復活が間近に迫った中、二つの聖剣鍛錬の技術を交流させる、というのが今回の目的です。
で、軍国には2巻やアニメで評判の悪かったwシャーロット達が亡命しています。彼女たちに会うこともかねて、セシリーが同行した、という感じでしょうか。
ここで、セシリーに課せられた過酷な運命が姿を見せ始めるんですよね。聖剣を打つ者がエインズワース家。そして、聖剣の鞘と呼ばれるのが、キャンベル家。このことが、ルークに聖剣完成への思いをさらに確かなものとすることになるのでした。聖剣の鞘が何なのかは、次の巻のお楽しみ、と言う事で。
セシリーがとにかく可愛いというか。ルークに対して、態度が柔らかくなっていることを強く感じさせる場面が多く感じました。
自分の予想とは違うことになって照れるセシリーが可愛らしいw
自分が聖剣を完成させることができるのか、不安に思うルークに対して、セシリー。セシリーは本当にルークが好きなんだな、と感じさせると共に、ルークを信じ切っている、と感じさせる場面でした。愛するセシリーが自分に対して信頼を寄せてくれているのが分かるからこそ、ルークもがんばれるんでしょうね。この二人の関係が本当に素敵です。……この後、辛い展開も待っているのですが(ノД`)
サービスサービスw可愛いw
軍国の「少女王」こと「ゼノビア・Q・ランチェスター」登場!アニメでも登場して欲しかったのですが、残念ながら実現せず。漫画版で登場してくれたので、満足と言うことにしておきたいと思います。
ゼノビアに対して啖呵を切るセシリー。あくまでも自分の信じる正義を真っ直ぐ貫く。愚かと言われようが、バカと言われようが。それが、セシリーの美点ですね。この巻、ルークに対しての柔らかい面が多々見られましたが、この場面を見るに、セシリーはどこまで言ってもセシリーなんだな、と言うことを感じました。セシリーの心の強さは変わっていない、と。シーグフリードに一度たたきのめされ、へし折られそうになりましたが。セシリーここにあり、です。
完全に敵方の黒幕となっているシーグフリード。そのファミリーネームが「ハウスマン」だったことが判明。「ハウスマン」は、独立交易都市を築いた初代の名。一体どんな関係があるのだろう、という一コマですね。
そして、ルークに課せられた過酷な運命が明かされるシーン。魔剣生成に度に、ルークは右目の視力を失って行っていたのですね。そして、自分の目が光を失ってしまう日も近いこと。それが、ルークを焦らせる一因だったりします。自分が聖剣を完成させることができなければ、セシリーが役目を果たさなくてはいけなくなる。だからこそ、ルークは聖剣を完成させなくてはいけないのです。
さすがの画力、と感じさせてくれた一コマ。なんと言うまがまがしさ。圧倒的存在感。素晴らしいです。
この絵は非常に素晴らしい。しかし、今回は原作1冊文の内容をコミックス1冊文にまとめてしまったために、必然としてバトルシーンが大幅省略されてしまっています。それが、唯一の不満ですね。ルーク、セシリーの大活躍のシーンを見たかった、と。
ルークのセシリーに対する思いがあふれていて、涙があふれてしまいそうでした。ルークの中で、セシリーという少女の存在がここまで大きくなっていたんですね。
原作4巻の内容、あんまり覚えてなかったのですが(^^ゞ最後まで読んで、そういえばサブタイトルが「HERO」だったような気がする、と思い出しましたwこの辺から、ルークとセシリーの気持ちがどんどん近づいて来ているのが感じられたんですよね。で、次のシリーズでのあの発言に繋がる、とw
さて、ここまで原作どおりに進んできた漫画版ですが。次の巻から、原作再構成で怒濤の展開になるそうです。ちなみに、原作ではセシリーとルークが初代ハウスマンの情報を求めて旅立ち、その間に独立交易都市に帝政列集国が攻め入る、という展開だったと思います。とにかく激し戦いの連続でしたが、再構成によってどうなるか。おそらく、原作でもここで一段落、という感じでしたし、漫画版もここで終わらせるのかな?と思われます。果たして一体どんな展開を見せてくれるか、非常に楽しみです。
まだどうなるか分かりませんが、最後までしっかりと見届けたいです。
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