SSブログ

『聖剣の刀鍛冶 7』(漫画版)/山田孝太郎 [マンガ]

原作を大胆に再構成。どうも、クライマックスの原作に合わせているようです。これまで、原作の流れに合わせていただけに、少しびっくりですが、よい再構成だったと思います。

聖剣の刀鍛冶7 (アライブ)

聖剣の刀鍛冶7 (アライブ)

  • 作者: 山田孝太郎
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/08/23
  • メディア: コミック

細かい感想は、追記にて。

この漫画版7巻は、原作5巻から10巻途中までの展開を描いています。個人的には、独立交易都市で繰り広げられた激戦が見たかったなぁ、と言う思いがあるので、若干残念です。とはいえ、再構成が巧みにされていたので、漫画版も十分に楽しむことができ、満足できました。

再構成で一番割を喰らったのは、敵側のキャラでしょうか。

IMG_0465.jpg

そういえば、前の巻でイライザ・イヴァが出なかったので、この巻初登場ですね。このキャラ、少し複雑なので説明がないとあれですが。まぁ、原作でも最近目立ってないですし、マンガでは活躍しないのかもしれません。と言うか、ホレーショーにせよヴェロニカにせよノアにせよ、背負っているものがあるキャラですが、マンガだとそこまで描けないのは少し残念かもしれません。

IMG_0461.jpg

現実を知って、気弱になるセシリー。いつもは強さを見せ英雄のように扱われる彼女ですが、人間です。ただ、このように弱さを見せられる人が居る、というのは彼女にとっては幸せなことだったのかもしれません。

IMG_0464.jpg

アリアは、セシリーとの出会いによって随分凛々しくなったような気がします。本当に、相棒と呼べる人間に会えたこと自体、魔剣として生まれた彼女にとっては幸せだったのだと思います。しかし、この後彼女は……。

そして、7巻の見所は、ルークのセシリーに対するあふれる思いです。

IMG_0459.jpg

二人の重ねて来た日々。ルークにとってセシリーが大切なものとなるには十分すぎたのですね。振り返られる思い出が印象的です。

IMG_0460.jpg

ついに言ってしまった、という感じでしょうか。

IMG_0462.jpg

聖剣の鞘としての役割を知ってしまい怯える彼女を、優しく包み込むルーク。男ですね。ラノベ主人公というと、こう言う場面でもへタレてしまうのが多いので、素直にかっこいいと思えました。

IMG_0467.jpg

ルークのセシリーに対する思い。こんなに好きなのに、こんなに求めているのに。彼の置かれた状況を理解しているからこそ、セシリーに思いを伝えることができない、と言う苦しみがあふれていました。大切に思うからこそ、幸せになって欲しいからこそ、自分は身をひこうという思い。分かってしまうので、ちょっと胸が苦しくなってしまいました。

IMG_0468.jpg

そして、ルークの目の前に現れたもの。いよいよ聖剣の謎が明らかになるときが来たようです。

読み終わって。多少の駆け足感は否めないと思います。しかし、まとめ方はとても素晴らしい、と言わざるを得ません。結果、原作の面白さを損なうことはなかったように思います。

まだマンガは暫く続き、さらに漫画版はクライマックスに比重を置くことにした、ということで、最後まで描かれるのではないか、という期待が出てきました。最上位と言ってもいいほど見事なコミカライズなので、この展開は非常に嬉しく思います。原作とどのように変わっていくのか。原作のあのシーンは再現されるのか。非常に楽しみです。


ブログパーツ
nice!(8)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 8

コメント 2

大林 森

コミカライズって本当に難しいと思うんですが、最近は本当にレベル高いですよね!(・´з`・)うらやましいー!妬ましい!(・谷・)!さすがです。綺麗にエンディングを迎えられますように!
by 大林 森 (2012-08-29 00:55) 

takao

大林森さん、コメントありがとうございます。

ちょっと前まではコミカライズは経験の浅い人が取り組むもので、結構酷いものがおおい、と言うイメージがありました。
ただ、最近は電撃文庫など、多くのコミカライズを行うスクウェア・エニックスや、自社レーベルのコミカライズに積極的なMFが現れて、レベルがかなり上がっているように感じています。
編集部の経験値が高まっているのか。
マンガ家のレベルが上がっているのか。

同じマンガ家ならではの感想ですねw
後は、結婚と最終決戦が大きな見所になりそうです。
今までも素晴らしかったので、これからも期待したいです。
by takao (2012-08-29 19:06) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。