『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 11』/伏見つかさ [アスキー・メディアワークス]
(あらすじ)
大人気ドラマチックコメディ、待望の第11弾!
「あの頃のあたし───お、お兄ちゃんっ子だったの」
引っ越し祝いパーティの場で交わされた“約束”を果たすため、田村家を訪れた俺と桐乃。話し合いは、やがてそれぞれの過去話になっていって……
「仕方ないことなんかなぁ、この世に一個だってねーんだよ!」「学校に行ったら負けだと思っている」「その謎のペットボトルは……まさか……おまえ禁断の行為を……!」
『凄いお兄ちゃん』なんて、最初からいなかったんだよ」「そんなことで、お兄ちゃんを嫌いになるわけないじゃん」
「だから。あたしは、あんたのことが嫌いになったんだよ」
兄妹冷戦の真相が、ついに明かされる。重要エピソード満載の最新刊!!(電撃文庫新刊紹介ページより)
感想は追記にて。ネタバレ多めですのでご注意ください。
(感想)
ネタバレ多めです。ご注意ください。
あやせの衝撃的な告白で幕を閉じた10巻。新刊発売に合わせて流れてきたのは、12巻でこのシリーズが完結、ということ。一体どうなるのか、と否が応でも高まってしまう期待。クライマックス目前の11巻は、最高でした。
まず表紙。「誰?」という感じですが、これが小学6年生の時の高坂桐乃です。そして、隣が中3の時の京介。この巻は、二人がこの頃の話。桐乃がお兄ちゃん子で、京介が今と違って熱血で桐乃にかっこいいところを見せる兄貴で。そんな時代のお話し。この後、桐乃が京介を避けるようになるのですが。一体何が原因で、お兄ちゃんっこだった桐乃が京介と距離を置くようになったのか、と言うのがこの巻のメインでした。まさに「俺の妹がこんなに可愛いわけがない エピソード0」と言って差し支えのない物語でした。
京介、桐乃、そして麻奈実。3人で語られる話は、いつも以上にシリアス風味。熱血な京介の言動に笑いが出てくる場面があるものの、基本的に「痛い」お話しでした。
この巻で語られる桐乃が京介を避けるようになった理由。それを読んでみると、「京介に憧れて、好きで好きで仕方なかったからこそ」という理由だったのが何とも言えず、苦しかったです。でも、この年代を考えると仕方ないことなのが、苦しさを倍増させるようで。また、京介が変わってしまうことになったきっかけもまた苦しくて。この年代独特の、よかれと思ったことから生まれてしまった悲劇。京介のやったこと自体、責められることではないからこそ彼の苦しみは胸が痛かったです。
そして、お互いの過去をオープンにした上で二人が出した結末。いかにも京介らしく、桐乃らしい、二人の答えに、知らず涙が零れていました。心に強い芯を持っている二人だからこそ、譲れない部分であることが伝わってきました。それと同時に、京介に憧れていた桐乃ですが、桐乃の中にも京介と同じものがあることが感じられ、兄妹ということを強く感じさせてくれました。本当に、似たもの兄妹です。不器用な。
そして、もう一つ見逃せなかったこと。それは、ついにシリーズのラスボスとも言える彼女が、立ったこと。これまでのシリーズで、京介への思慕の念を見せながら、彼の幸せを願うからこそあえて参戦してこなかった彼女が、ついに本格的に京介への思いをぶつける覚悟を見せたことが、シリーズを最高の形で完結させよう、という作者の強い思いを感じるようでした。
「普通の兄妹に--なりなさい」(P.311)
この言葉にこめられた彼女の強い思いに心揺さぶられてしまいました。強い覚悟の言葉。みんなが幸せになるための方法は、それしかないと覚悟を決めたからこそ出た行動。本当に、強い人です。
もう一つ小憎かったのが、この巻の校正。
第一章
第二章
第三章
第四章
エピローグ
そして、エピローグ後に語られるのは、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない 12 プロローグ」。この文字を見た瞬間、ぞくっと肌が粟立つようでした。
11巻が、彼女の覚悟が完了する為の物語だとしたら、プロローグは最後の最後。京介に「大好き」という気持ちを一番伝えづらい彼女が、覚悟を決めるための物語でした。その覚悟をさせたのが、京介のことが大好きで、彼女のことが大好きな友達二人、と言うのがまた素晴らしかったですね。ハーレムが崩れ、一人が選ばれる瞬間の訪れを確信させてくれました。12巻の、そしてシリーズが最高の作品となることすら感じさせてくれるような、そんな最高の展開でした。
そして、次は最終巻。いよいよ終わりを迎えてしまいます。京介が一人を選ぶときが来るわけですが。個人的な印象として、京介があの娘の告白に対する答えからして、2人のうちのどちらかしかないような気がしました。果たして京介が一体誰を選ぶのか。この展開で、誰も選ばないということはあり得ないと確信できます。最高の形を迎えるであろう12巻を、心待ちにしたいと思います。
まだ未読なので、軽いコメで・・・(>_<)次の最終巻気になりますねえ・・・楽しみです!
お薦めしていただいた本もまだそのままです。楽しみにしてるんですが、仕事が遅れてて・・ビブリアもたまってきてていかんです。
by 大林 森 (2012-09-13 05:51)
大林森さん、コメントありがとうございます。
最終巻、本当に気になりますよ。
かなり強力な引きだったので。
答えはある程度見えている気がしますが、一体どう転がっていくか、楽しみです。
お仕事、お忙しそうで本を読めないのも仕方ないことかと。
かく言う私も、最近は全然本を読めていません(^^ゞ
本がたまりすぎてどうしよう、って毎日です。
by takao (2012-09-15 20:38)
最終巻楽しみですね
次はいつなるんやろ
by リュウ (2012-09-15 22:15)
お久さ~、おーもうすぐ完結なのですね。><b
さて↓のtakaoレビューマダー(ぇ
http://rakusyasa.blog41.fc2.com/blog-entry-8142.html
by あすぱい (2012-09-16 07:35)
リュウさんコメントありがとうございます。
最終巻は、これまでの電撃文庫の流れを考えると、アニメ開始の月に合わせて発売だと思います。
秋から1期の総集編?を放送するので、2期は冬開始かな?
ということで、1月発売を予想していたりします。
良いところで終わっているので、是非とも早く最終巻が読みたいですね。
by takao (2012-09-16 19:49)
あすぱいさん、お久ですwコメントありがとうございます。
俺妹、次で完結です。
過去最高の盛り上がりできているので凄く楽しみですw
『ビアンカ』www
すみません全然読めていません。
最近、なかなか本を読む気力がないのと、そもそも本を読む時間が取れないのとで、積読がたまる一方です。
何とか、今月中に頑張ってみます!
by takao (2012-09-16 19:51)
ちゃんぽんつながりでtakaoさんいくしか!(ぇ
http://rocketnews24.com/2012/10/02/252617/
by あすぱい (2012-10-02 21:53)
あすぱいさん、コメントありがとうございます。
長万部は遠いですw
ほぼ日本の反対側ですしw
by takao (2012-10-09 20:55)
オッズは高いほうが楽しいでしょw
加奈子の大勝利一点読みだわww
by 綾瀬 (2013-04-18 14:04)