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書店で電子書籍販売へ という記事に思うこと [チラ裏日記]

今日の朝日新聞のサイトにこのような記事が載せられていました。

書店で電子書籍販売へ 来春から13社、アマゾンに対抗

(クリックで朝日新聞DIGITALの当該記事に飛びます。記事全文を読むには、会員登録が必要です)

紀伊国屋書店など国内の書店や楽天、ソニーなどの電子書店、日販、トーハンなど取次業者の計13社が、書店での電子書籍販売に乗り出す。

と言う文で始まる記事です。このことについて、某巨大掲示板を少し覗いてみたのですが、案の定よい感想は見られませんでした。私のTwitterのタイムライン上でも、否定的な意見がありました(たまたま見た一つの意見であって、タイムラインすべてに目を通したわけではありません。あしからず)。

ただ、自分としてはこの取り組みは決して悪いものではないと思っています。そのことについて、今回は駄文を綴ってみようと思います。

以下追記にて。

さて、今回の記事に関して私が見た感じで一番多いように思った意見が

「書店で電子書籍売ってどうするの?」
「わざわざ電子書籍買いにお店に行くの?」

という感じのものでした。確かに、いつでも好きな時間に好きな本を買うことができる、というのが電子書籍のメリットで有り、わざわざ書店で電子書籍を買うメリットはないように思われます。

ただ、これはあくまでも「自分が買いたい本が決まっている場合」に限定したものであると思います。確かに、この点だけを考えれば、この取り組みに対して否定的な意見が集まるのは納得です。

ただ、私はそう思いません。なぜなら「特に買う本は決めていないけども、面白い本を探したい」という観点で言えば、電子書店は実店舗の足下にも及ばないと思うからです。

読書が好きな方なら理解していただけると思うのですが、書店でぶらぶらしていると、ふと面白そうな本が目に飛び込んでくることがあります。それを手に取り、ぱらぱらと立ち読みをして、何か感じるものがあったら購入してみる。これが書店の最大のメリットであると思います。私の場合、普段は買いたい本は最寄りの書店で購入するようにしていますが、一月に一度は紀伊國屋に足を運び、小説の棚をふらふらしてみることにしています。

もちろん、この方法だと当たりを引くこともあれば、外れを引くこともあります。私の場合、最近というわけでもないですが、彩坂美月さんの作品は当たりでした。ここで書くのはあれなので書きませんが、外れも引いています。

面白そうな本を見つけて、紙の本を購入できれば、それに越したことはありません。しかし、そうできない人もいると思います。これはあくまで私の例ですが、ここ数年毎年引っ越ししていたために、本を買うのは良いけど引っ越しの時にその本が邪魔になって仕方ない、という問題がありました。ようやく家を落ち着けて暮らし始めたのは良いですが、自分の生活スペースに大量の本、というのはいつか床が抜けるのではないかという心配がわいてきます。また、自分の生活スペースが狭くなる、という物理面のデメリットもあります。

そんなこんなで、ネクサス7(2012)の購入をきっかけにして、私は電子書籍に移行を始めました。そして、現在ではなるべく紙の本は買わないようになりました。

相変わらず本屋さんには行きます(回数自体は少なくなっていますが) 。そうすると、面白そうな本は目に入るのですが、そういうときはタイトルだけチェックしておいて、電子書籍版がリリースされるのを待つようになりました。そんなこんなで、最近紙の本で買うものと言えば、電子書籍版のリリースの可能性が少ない本(電撃文庫やこのライトノベルがすごい文庫など)、大好きなシリーズ(氷結鏡界のエデンやカンピオーネ!など)だけになりました。

そんな私としては、書店で面白そうな本を見つけて購入。家でダウンロードして読むと言うのもありだと思います。欲を言うならば、その場でダウンロードできるようになれば言うことなしだと思いますが。

特に、紀伊國屋に関しては、kinoppyというアプリを提供しているのだから、レジで購入と同時に、本棚に自動で登録。さらに、店舗のWi-Fiを通してダウンロード可能、となると、可能性も開けてくるのではないかなぁ、なんて思います。

もう一歩踏み込んで言うならば、店舗で見つけた面白そうな本の電子書籍版がリリースされたらメールなどでお知らせしてくれるようなシステムがあると、非常に便利になるかなぁ、と思います。

閑話休題。ということで、「面白い本を見つけて電子書籍版を購入する」という需要は多くはないかもしれませんが、決して0でもないと思います。だからこそ、今回の書店で電子書籍販売という挑戦は悪くない挑戦だと思います。もっとも、すでに書店で電子書籍販売の取り組みはどこかの会社が試して、失敗していたような記憶があるのが気になるところですが(^^ゞ

もちろん、電子書籍サイトで面白そうな本を物色して購入、と言うことができないわけではないと思います。ただ、大量の本を俯瞰的に見るという点では、やはり書店に分があると言わざるを得ません。

面白そうな本を見つけて、内容を確かめる点を比較も、書店に分があるでしょう。書店だと手にとってぱらぱらと読むことでできるのに対して、電子書籍サイトではお試し版をダウンロードして、数ページのお試し版を読む、という感じになるからです。

多くの人が言うように失敗する可能性もあると思います。しかし、電子書籍の普及促進の観点からも今回の取り組みは個人的に注目したいと思っています。

 

おまけ。電子書籍の画像比較。

電子書籍というと、Kindleがやはり強いと思います。某巨大掲示板でも、「Kindleが〜」という意見が多く見られました。ただ、画像の観点から言うと決してKindleが優れているわけではない、という点もあります。その辺は、ググれば検証したサイトが見られると思いますが、私も軽く触れておきたいと思います。

今回サンプルとして持ち出したのは『俺物語』2巻(集英社)です。

比較に利用したアプリはKindleとkinoppy。

今回の比較画像はネクサス7でスクリーンショットを撮ったものをDropbox経由でMacに取り込み。画像が大きかったために、縮小専用air(VERSION2.0)で画像サイズ500×500、JPEG量子化率80%、画像効果は何もしないで画像をリサイズして掲載しています。

Screenshot_2013-12-22-22-02-59.jpgScreenshot_2013-12-22-22-01-11.jpg

左:Kindle 右:kinoppy

まぁ、こうして見ると違いは左右の枠が白か黒かの違いだけに見えますねw

Screenshot_2013-12-22-22-03-21.jpgScreenshot_2013-12-22-22-01-47.jpg

左:Kindle 右:kinoppy

最大まで拡大してみました。

 

Kindleの方が大きく拡大できます。

見開きページです。

Screenshot_2013-12-22-22-04-41.jpgScreenshot_2013-12-22-22-06-18.jpg

上:Kindle 下:kinoppy

通常このように表示されます。

拡大してみます。

Screenshot_2013-12-22-22-09-18.jpgScreenshot_2013-12-22-22-06-38.jpg

上:Kindle 下:kinoppy

本当はKindleの方がもっと大きく表示できるのですが、比較のため同じくらいの大きさに拡大しています。

ここまで拡大してみると、多少画像に差があることが分かるのではないかと思います。

スクリーンショット 2013-12-22 22.17.35.jpg

左:Kindle 右:kinoppy

実際に並べてみました。Kindleの方が画像がややぼやけていると思います。kinoppyの方が線がしっかりしていると私は感じました。

と、拡大してこの程度の差ならいいじゃないか、と言われるとそのとおりのなのですが。ただ、Kindleがすべてにおいて優れているわけではない、と言うことが分かっていただけるとよいと思います。

 

Kindleが人気のいちばんの理由はおそらく将来性。SONYや楽天はその点で不利ですね。過去にやらかしているので。打倒Kindleのためには、如何にコンテンツを長い期間提供できるか、という点もあると思います。そこはどうにかがんばって欲しいところです。

また、記事の最後では「端末の共通システム化」に触れられていますが、これは是非とも勧めて欲しいです。やはり、今は電子書籍アプリが乱立していて、どれを選ぶかの選択が必要、と言うのは非常に不便であると思います。そして、乱立しているから、Kindleに流れてしまう、という面もあると思うので。

何にせよ、電子書籍の利用が増えてきた私としては、今回の取り組みを含め、利便性が向上することを強く祈りたいと思います。

IMG_0058.jpg


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