SSブログ

『終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?』/枯野瑛 [角川]

 作品紹介 

ヒトは規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。ヒトに変わって《獣》と戦うのは、死にゆく定めの少女妖精たち。青年教官と少女兵の、儚くも輝ける日々。(1巻)

文庫版 


終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (角川スニーカー文庫)

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 枯野 瑛
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 文庫

Kindle版 


終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (角川スニーカー文庫)

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (角川スニーカー文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2014/11/01
  • メディア: Kindle版

 

妖精兵であるクトリたちが決戦に赴いてから半月。彼女たちはまだ、戻っていない。次代を担う妖精兵である少女・ティアットを連れ、11番浮遊島へ検査に向かったヴィレムは、そこで「決戦敗北」の報を受けるが……。(2巻)

文庫版


終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (2) (角川スニーカー文庫)

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (2) (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 枯野 瑛
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/12/27
  • メディア: 文庫

 

Kindle版 


終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#02 (角川スニーカー文庫)

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#02 (角川スニーカー文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2015/01/01
  • メディア: Kindle版

 

感想は追記にて。 

 

 

 

 

 

 

 はじめに 

今年初めのおすすめラノベでも紹介したのですが()、電子書籍の角川春フェスのラインナップに何故か入っていました。そこで、読んだのが2ヶ月前になるのですが、簡単に紹介記事を書いてみようと思います。 

なお、本作品については2015年1月1日発売の2巻のあとがきで 

(前略)実は発売直後の1巻の売れ行きがちょっと寂しいものであったようなので、そもそも3巻がお送りできるのかについて現在時点ではお約束できません。(以下略)

なんて書かれております。感想を見る限り好評のようなのですが、売れた気配はありませんので、打ち切りになっているのではないか、と個人的に判断しております。その点を御了承ください。 

(追記)スニーカー文庫のツイッター(https://twitter.com/kadokawasneaker/status/591577761359073280)によると、各所での評判で、重版決定。3巻の発売も決定したようです。今回の春フェスに入っていたのも、それを受けてのことなのでしょうね。嬉しい限りです。(追記終わり) 

 

 タイトル詐欺 

年始の記事でも書いたのですが、タイトルはここ最近ライトノベルでよく見られるような会話調?で長いタイトル。しかも、「終末なにしてますか?」と人を食ったような出だし。私なんか「あー、最近流行っている『なろう』系かな?」なんて思っていました。「なろう」系の小説はあまり読んでいないのですが、タイトルと何より表紙に惹かれて、私は読みました。

読み終わったまず思ったのが、「何故このタイトルにしたのか」ということでした。タイトルと内容のギャップ。この作品を好みそうな読者を、タイトルで逃がしているんじゃないかな、と感じました。

 

 古きライトノベルの空気 

たぶん、読書メーターだったと思いますが、「00年代はじめのライトノベルの雰囲気」という感想がありましたが、これがこの作品をまさに著したものだと思います。Wikipediaによると、作者自身のデビューが2002年で、まさに00年代初めの空気を知っている作家だからの作品なのかも知れません。

ドタバタもなく、ハーレムもなく、俺Tueeeeもなく。作品全体を見たら、淡々と空気が流れていきます。大きな盛り上がりといえば、プロローグで人類が滅びることかも知れません。人類が《獣》との戦いに敗れて、地上から天上に逃げて500年。石化することでたまたま生き延びた最後の人類である主人公と、《獣》と戦う力を持つが故に《獣》と戦うことを運命づけられた黄金妖精(レプラカーン)の少女たちとの交流。それが静かに描かれます。描写が抑えめな事もあり、最近のライトノベルになれていると違和感を感じてしまうかも知れません。しかし、私のようなおっさん読者には、そこがよいと思ってしまいました。

《獣》により、追い詰められていく世界。そこで人知れず、世界のために戦う少女たちとそれを支える唯一の人類。悲しい雰囲気を纏った作品であるからこそ、惹き付けられるのでしょう。

 

 終わりに 

派手さがない作品なのですが、じんわりと来る面白さがあります。ライトノベルにおいてはなかなか人気が出にくいタイプなのかも知れませんが、こう言う作品にももっと注目が集まって欲しいと願うばかりです。 


ブログパーツ
nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 3

コメント 2

つるぎうお

この作品わたしも題名で、躊躇しました。読んでみると面白かったので、ほんと題名で損してますよね。

by つるぎうお (2015-04-24 22:46) 

takao

つるぎうおさん、コメントありがとうございます。

そうなんですよね。この作品を好きだと感じる読者は、このタイトルだと手に取らないと思うんですよね。
じゃあ、どんなタイトルだったら、と考えると難しいんですけど、表紙もいいだけに素直にタイトル付けておけばよかったのではないかと。
それだけに、もったいないですよね。
by takao (2015-04-24 22:54) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。