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千歳くんはラムネ瓶のなか/裕夢 [小学館]

【あらすじ】


主人公は、超絶リア充。


陰でヤリチンクソ野郎と叩かれながらも学内トップカーストに君臨するリア充、千歳 朔。円滑に新クラスをスタートさせたのも束の間、とある引きこもり生徒の更正を頼まれて……?新人賞発、青春ラブコメの新風来たる!


千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

  • 作者: 裕夢
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2019/06/18
  • メディア: 文庫
千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2019/06/23
  • メディア: Kindle版
感想は追記にて。
今年の小学館ライトノベル大賞は大賞受賞作がもめて云々かんぬん、というのをTwitterでみていたので、是非とも2冊とも読んでみよう、と考えていました。そして、間違って買ったのが、こちらになります。読みながら、これが最終審査でもめた?と感じていたのですが、そもそもこの作品はその2作ではなかったのですね。納得。


この作品、興味深いのは、主人公がリア充の、いわゆるスクールカースト、或いはヒエラルキーのトップの立場にある、というところでしょうか。最近は、ラノベを読むのは陰キャばかり、というわけではないでしょうが、これは結構思い切った設定ではないでしょうか。


また、作品紹介に「青春ラブコメ」とありますが、この作品のヒロインポジションにいるのは男のような気がして、男と男のラブコメ?という気がして、これも思い切った設定だと思います。


内容的には、あらすじに書いたとおり。リア充の主人公が、引きこもりの陰キャのヒロイン(男)の面倒をみることになり、陰キャのヒロイン(男)が陰キャから卒業していく、という物語です。


主人公がリア充だと、共感が得られにくいから、ヒロイン(男)に陰キャをもってくる、というのはうまいと思います。


個人的な印象でいえば、「リア充もリア充で辛いよ」いうところでした。陰キャはいろいろな理由でリア充を敵視したり、蔑視したりするわけですが、リア充もいろいろ頑張っていたりするんだよ、と。


主人公がリア充、というのは、賛否両論になり得る点でしょうね。私はどちらかというと陰キャ体質なので、主人公の言動には、納得できる部分もあり、ただやっぱり首をかしげたくなる部分もあり。そんなキャラをぶち込んでくるのは、いかにもガガガ文庫らしい、といえるかもしれませんが。


とはいえ、基本的には友情の物語となっているので最後の場面は「いいなぁ」なんて思ってしまいます。その辺のバランスは面白いですね。


ただ、この物語の残念な点は、この物語を構成するキャラクター自体は多いのですが、物語の中で「生きている」といえるのは、主人公とヒロイン(男)の二人だけに見える点でした。主人公のリア充グループとして他に男子2人と女子4人います。しかし、その6人は、主人公をリア充グループの一員に見せるための記号以上の価値が見いだせませんでした。女子は若干出番もあるし、本来のヒロインポジションの柊 夕湖(ひいらぎ ゆうこ)は出番も見せ場もあるのですが。男子2人の存在感のなさといったら。キャラが弱いというのは、この物語の最大の弱点だと思います。キャラが弱い分、物語が強いかというと、そういうわけでもありません。


ということで、物語としては及第点ではあると思いますし、ライトノベルの新風というのは間違いないので、興味深くはありますが、それ以上の価値はないかな、と。あとがきによると、作者は元々純文学や一般文芸にどっぷり、ということらしいので、ライト文芸の方に行ったらあるいは面白いかもしれません。この作品の続きは、個人的には不要かな。

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