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映画化決定?! 『七夕ペンタゴンは恋にむかない』/壱月龍一 [小学館]

本書は2010年新春公開予定の映画、『RIO BANANA』の原作である。法人の作品が、それもこのようなライトノベルがハリウッド映画の原作になることはきわめて稀で、別の映画のPRで来日していたプロデューサーのJ・カザック氏がこのことを発表したときは、ちょっとした騒ぎだった。

というのは真っ赤な嘘です。すみません。

と言うわけで、以下追記で。

なんか、いろいろなところから怒られそうな気がしますが、後悔はしていません。読み終わったときに何となく思いついたのでやっちゃいました。ちなみに、上の文は田中哲弥氏著作の『大久保町の決闘』あとがきからパクリました。ちょっと変えさせてもらいましたが。本作とは関係ありませんが、田中哲弥氏の大久保町三部作は名作(迷作?)なので、興味がある方は是非読んでください。今なら、早川から復刊されたのが出ていますので。でも、『大久保町は燃えているか』は電撃文庫で出た奴を読むことを激しくオススメします。最期の感動が全然違うので。これはガチ。でも、一番好きなのは『さらば愛しき大久保町』です。ラストの突拍子もなさと、「ないしょ」が好きです。

さて、『七夕ペンタゴンは恋にむかない』です。一体私が本を一冊読み終わったのは、いつ以来だろう、ってくらいひさしぶりに読み終わりました。その間、積み本が10冊以上増えているだろうことは、内緒です。

非常によくできた青春小説でした。同じ七夕に生まれた5人の男女。その5人は「特別な仲間」としてずっと一緒にいようと約束したのですが、だんだん成長する中で変わっていって、と言う話。『ビバリーヒルズ青春白書』を見ていた人間としては、それを思い出したのですが、あっちよりは爽やかですね。

文才が全くないので上手く説明できませんが、とにかくよかった。友達でいようと誓ったものの、そこに恋愛感情が生まれて。でも、その恋が結びつくことがなくて。そのもどかしさが非常にたまりませんでした。青春っていいなぁ、とおっさん臭いことを思った私。

この本、タイトルがちょっと気になって、で「まいじゃー」さんの紹介文を見て購入を決めたわけです。で、紹介文に最期が慌ただしい、とあったので確かにそんな感じ。急激に風呂敷を畳んだ感じというか。途中までは凄くよかったんですけどねぇ。最初にあったファンタジー設定が思い出したように飛び出して、後はエピローグまで一気、という感じでした。ご都合主義で終わっていないのはよかった気もしますが、でもちょっと待て。その前にご都合主義で元気になった奴がいるぞ。何で、そこで使って、最後では使わないのか。いえ、もちろんこういう終わり方も嫌いではありませんよ。同じような終わり方の、『イリヤの空、UFOの夏』とか『創聖のアクエリオン』とか好きですし。でもね、私は期待したんだ。エピローグ、7年後の七夕に彼女は帰ってくると。それなのに。それなのに。わざわざ主人公に年をとらせたのにそれがなしなんてあんまりだよ。と少し恨み節を。

とは言え、非常に良質なライトノベルであったことは事実。タイトルで嘘つきましたが、本当に映画化できそうな感じもしました。まぁ、ありきたりすぎる、とか批判くらいそうな気がしますが。まぁ、映画化されたら、劇場には見に行きませんが、DVDは買います。大丈夫です。『タイムリープ』のDVDも買いましたから(何が)。一回も見ていない所か、封も切っていませんが。あ、一応深夜で何故か放送されたのは見ましたよ。

閑話休題。欠点は、ラストに賛否が出そうなのと、キャラが浅いまま終わっていることかなぁ?特に鈴なんて、いてもいなくてもいいような扱い方。面白そうなキャラしていただけに、ちょっと残念でした。彼女を主人公にした物語を読んでみたい、とちょっとだけ思いました。そうですね、タイトルは『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』あたりでどうでしょうか(おいっ!)

とにかく、青春物好きならオススメかなぁ?最後に不満を感じなければ。本当は、上下巻くらいにすれば丁度いい長さだった気がします。

Amazonのレビューにあるように、安っぽい感動、と言うことばが否定できないのが悲しい。でも、私はこの作品好きさ。

 

七夕ペンタゴンは恋にむかない (ガガガ文庫 い 1-3)

七夕ペンタゴンは恋にむかない (ガガガ文庫 い 1-3)

  • 作者: 壱月 龍一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/05/20
  • メディア: 文庫

あとがきのパクリ元。

大久保町の決闘―COLLECTOR’S EDITION (ハヤカワ文庫JA)

大久保町の決闘―COLLECTOR’S EDITION (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 田中 哲弥
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 文庫

ネタにした本。これも好きです。2巻までしか読んでないけど。全巻買っているけど。

ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)

ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)

  • 作者: 熊谷 雅人
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2006/01/25
  • メディア: 文庫

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コメント 4

takao

まこたまさん、nice!ありがとうございます。

チビさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-06 20:52) 

takao

chokusinさん、nice!ありがとうございます。

おどんとグリフスさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-06 22:58) 

takao

優先さん、nice!ありがとうございます。

カルディアさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-07 01:07) 

takao

エルティアさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-08 20:00) 

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