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カンピオーネ!神はまつろわず/丈月城 [集英社]


カンピオーネ!―神はまつろわず (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-1)

カンピオーネ!―神はまつろわず (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-1)

  • 作者: 丈月 城
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/05/23
  • メディア: 文庫



草薙護堂は神殺しである。

神を殺したものは神の権能を得る。そしてその力を得た者は『カンピオーネ』と呼ばれ、覇者とも魔王とも称される。そんな高校生・護堂の求めるものは平穏な日々。しかし魔術師にして自称護堂の愛人・エリカがもたらすのは荒ぶる神との邂逅!?さらには、媛巫女・祐理も護堂に接近!?新たな神話を紡ぐバトルファンタジー開幕!

と言う紹介文のとおり、モチーフは神話です。神を殺して、神の力を得た主人公・護堂が神と戦う、とおおざっぱに言えばそんなストーリ。私は神話が好きなので、純粋に面白かったです。いろいろと神話について講釈が書かれているのが、非常に興味深かったです。しかし、ゼウスってろくでなしだなぁ。神様の倫理観を人間の尺度で考えるのは間違いかも知れませんが。

今回、特に気に入ったのはヒロイン、エリカの性格設定。ツンデレが流行している現代に於いて、ここまであけすけに自分の気持ちをぶちまけるヒロインは貴重かつ魅力的に感じました。こういう女性は素直に好きだと思える感じで。ただ、こんな人に限って裏があって、実は……みたいなことがあったりするので、それは勘弁願いたい。もう一人のヒロイン・祐理は正直印象に残りませんでした。何でもこのことばで片付けたくはないけど、一種のツンデレなのか?

それと、主人公の能力に制限があるのも良かったです。最近のバトルものでは、強大な力を振り回して戦う、と言うのが見られるようになりましたが、それはあまり面白くないと思います。やはり、制限があってこそ盛り上げようがあるというもの。まぁ、あの程度で制限になっているかは謎ですが、この部分は非常に好印象。

しかし、最初の敵がいきなりアテネなのは……。ビッグネームですね。確かに、あまり名前を知られていない神を敵にしても、「誰?」となるので、しかたないでしょう。『藤堂家はカミガカリ』の1巻の敵がいきなり天照大神と月読命だったことを考えると、まだましかな、と思えますが。

来月に2巻が出るので、今読んでみたのですが、非常に面白く次の巻が楽しみになりました。希望としては、力を得ることになった戦いも描かれると嬉しいです。
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