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オトナリサンライク/竹岡葉月 [エンターブレイン]


オトナリサンライク (ファミ通文庫 た 6-2-1)

オトナリサンライク (ファミ通文庫 た 6-2-1)

  • 作者: 竹岡 葉月
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2008/07/30
  • メディア: 文庫



海辺の街サスクノックは妖精が“善き隣人【グッド・ネイバーズ】”と呼ばれ人間と共に生きる街――。何も知らず“奉仕活動”をやるハメになった少年キーチは、その内容が「妖精にまつわるトラブル解決」だと知って仰天! 古い家に棲みついて食糧を盗んだり、若い女を口説くのが生き甲斐だったりと妖精達はクセモノ揃い。さらにキーチと一緒に働くセンターの相談員達(※多分人間、性別♀)も予想外に強烈で!? ハプニング上等、お隣さんとの日々を描くハートフルテイル!!(FB Onlineより)

タイトルと表紙からして、某社の『となグラ!』みたいな、お隣さんの幼馴染みとのラブコメかと思って買ってみたら、全然違いました。FB Onlineの紹介文も読まずに買った私がどうかしているのですが。

この本、正直最初の部分は読むのが辛かったです。話の語り手、キーチがかなりよく言えば社会のはみ出し者で、更生のために「良き隣人にまつわる相談センター」に行くことになって、と言う話なのですが、来た段階で人間不信のような状況に陥っているため、読んでいていろいろ鼻につきました。文章もキーチの語りとなっているため、所々読みにくい部分があり。で、とどめだったのが2話の始めの方。テレビで妖精にまつわる報道を見て、キーチが
「ばっかじゃねえのかコラ」(P.78)
と言った場面。いやいや、おまえもつい最近妖精の存在を知ったのに、何知ったかぶりをしているんだよ、と思い、ここでダウン。しばらく放置していました。とはいえ、せっかく買ったんだしもったいない、と思い、全部読み終えました。

心機一転、読み進めてみると話が進むにつれ、だんだんキーチのあれな部分が目立たなくなってきました。各話で相談所のメンバーと関わりながら、キーチが成長していく形を取っており、そこが良かったのでしょう。最後の大団円ではキーチも成長したな、と感慨深くなりました。だんだんと相談所のメンバーとの信頼関係のようなものができてくる様子は、ベタながらもいいものです。感動とかはなかったですが、心がほんわかしました。

始めは辛かったものの、途中から楽しんで読むことができました。始めの部分で投げなくて良かったと思える作品でした。
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