空ろの箱と零のマリア/御影瑛路 [アスキー・メディアワークス]
(3/20改訂)
御影瑛路氏の3年ぶりの新作。氏の作は評判が良かったので、非常に楽しみに読みました。因みに、その評判の良かった3冊は買っていて、読んでいません。常に枕元に置いてはいるのに、なかなか手が伸びず。読まないとなあ、と思いつつ読んでない駄目な私。
物語は、私の読解力不足で分かりにくい部分はあったものの、素直に面白かったです。話は、大まかに言うと繰り返される3月2日で、何でも願い事を叶える箱の所有者を探す(ちなみにこの箱の願いによって3月2日が繰り返されていて、世界を脱出するには箱を見つけないと行けない)、と言った感じです。その繰り返される世界で、箱の所有者は誰か、を予想しながら読み進めることになりますが、私は見事に騙されました。2度ほど。作者の思うがままに騙されて、本当に私騙されやすい、と思いつつ読み進めました。
プロだから当然でしょうが、よく考えてあるなあ、と感心しました。数あるループ物の中で、差別化するためのアイディア打と思いますが、そこが面白いかったです。箱の欠点なんかは、妙に納得。
最後に訪れた、繰り返される3月2日の解決は、苦しいものでした。正直、こんな苦しいのは苦手と言うか、好みでないなあ。救いがあったので良かったですが。
シリーズ物と言う事でこれから非常に楽しみです。書くのが凄く大変そうですが、頑張って欲しいです。
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