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そして話は2004年に 『ANGEL+DIVE CODEX 1.HYPERMAIDEN』 [一迅社]


ANGEL+DIVE CODEX 1 (1) (一迅社文庫 し 1-4)

ANGEL+DIVE CODEX 1 (1) (一迅社文庫 し 1-4)

  • 作者: 十文字 青
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2009/03/19
  • メディア: 文庫



春の死亡という展開で終了した第1部。非常に気になるところで終了し、続きが気になっていたのですが、思ったより早く、第2部のスタートとなりました。

さて、今作は表紙、裏表紙、口絵を見てすぐ分かるように、今回は前回の続きからのスタートではありません。あとがきに「ここから読みはじめても楽しんでいただけるように書いたつもりです」とあるように、時系列的には、前作の14年後、舞台を千葉県に移し、別の「ANGEL+DIVE」の感染者を巡る物語が展開されます。だから、春の死の後の夏彦と桜慈がどうなったか、とか、依慧の大活躍、とかを期待していた人には肩すかしかも知れません。

始まってから、漫才のような掛け合いや、百合百合した展開が繰り広げられており、新規読者の方はここから読み初めても何ら問題ありません。加えて、今回の登場人物は、前作の登場人物よりも人間味溢れているので(個人的印象ですが)、第1部よりも読みやすいと思います。それぞれがいいキャラしていますし。個人的に、今回はメインとなる3人がお気に入りです。すずのどこか冷めたところ、輝虎へのツッコミとか、輝虎の頭悪いところとか、望月のハンドル握ったらキャラ変わるところとか。特に、輝虎はCV.吉野裕行、という感じがして、かなり楽しめました。イメージ、『ギャラクシーエンジェル』のジョナサンです。

さて、前作から打って変わって、和やかな雰囲気で物語が進みますが、そこは『ANGEL+DIVE』シリーズ。少しずつ物語に関わるキーワードが出て来たか、と思うと、いきなりハードな展開に。前半の展開はいずこに?と言う変わりよう。P.207からの「14 あなたのかけら」は正直ちょっときつかったです。前の巻の終わり方のような展開で。泣いたりするほどではないですけど、精神的にダメージが来ました。「あなたのかけら」という命名から、もっと精神的なものをイメージしていたのです。それなのに、何でフィジカルの方で来るかな?彼女の活躍をもっと期待していただけに(主に百合的方面で)、残念でした。前作の春といい、残念。

さて、気になる前作の登場人物ですが、毎度恒例といいますか、エピローグ「2004年 東京都 港区」で少し出て来ます。まあ、本当にほんの少しですが。展開から次巻以降に出て来そうなので、どうなるか期待です。ただ、依慧が出なかったのは残念。

新章スタート、新規読者も楽しめるように、と言うことで、今作では前巻までの謎がほとんど明かされません。だから、「ANGEL+DIVEとは」などを期待して読むと、肩すかしを食らうかも知れません。むしろ、「イコン」と「北極星」という、対立する二つの組織の登場でますます謎が増えるばかり、といった感じでした。とはいえ、前半の展開はかなり面白かったですし、シリーズ既読者はもちろん、『ANGEL+DIVE』シリーズが気になっている人は、入門編としてお勧めです。前述のように、後半はちょっときついですが。新シリーズ突入で、ますます盛り上がってきており、続きが非常に楽しみです。まだ登場していない、依慧と織慧の立ち位置がどうなるか、気になるところです。
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