『この中に1人,妹がいる 3』/田口一 [メディアファクトリー]
この作品も気づいたら3作目。良い感じのリリースペースを保っているなぁ,と言う印象です。
相変わらず,誰が妹なのか,が気になって一歩踏み出せない将悟。しかし,それを解決するために,DNA鑑定に踏み切るのだが。しかし,学園の理事会のメンバーが視察に訪れた日。突然「妹」を名乗る人物が,校内放送という暴挙に打って出る。「わたしを探ろうとするならば,秘密をばらす」と告げる妹。さらに,この放送によって別の問題が浮上する。理事会のメンバーが学園の風紀の乱れを問題にしたのだ。理事会が運営方針の見直しをしようとするのだが,生徒会副会長の国立凜香が「風紀委員」を立ち上げることで,事なきを得る。そして,将悟は凜香を手伝って風紀委員に入るはめに。
と言う事で,この巻は表紙になっている国立凜香と,そのおまけで生徒会長の天導愛菜(てんどう・まな)のキャラ掘り下げの巻,という感じだったと思います。これでメインになりそうなハーレムの5人が出そろった,と言う印象です。
で,カラーページからして強烈なのですが,凜香が可愛いwCUTEGさん,良い仕事しすぎですw一体,いつこの場面が訪れるのか期待して読んでしまいました。凜香は良いところのお嬢様で,家柄にふさわしく生きるように育てられてきた女性。そのため,とにかく生真面目。そして,スペックも優れていて,ある意味超人的なところがあるのですが。思わずお風呂で将悟を意識して戸惑うところとかのギャップが良かったです。やはりギャップって大事だな,と感じました。
展開としては,今までと同様な感じで。妹を名乗る人物が現れると同時に,将悟が何かに巻き込まれて。最後に妹を名乗った人物に行き着いて一件落着,の1巻からのスタイルは同じでした。マンネリを指摘する声もあるようですが,私はさほど気にならなかったです。風紀委員発足によって生じた凜香と愛菜の微妙な距離感が気になって気になって,妹の事なんて途中でどうでも良くなっていた,と言う理由もありますがw
凜香を救いたい,と言う将悟の思い。そして,その将悟の思いを受け取った凜香。最後の大胆な行動。そして,意外な発言。将悟によって凜香も変わっていくのかな?と感じました。しかし,凜香と結婚したら大変そうw可愛いんですけどねw
さて,キャラ紹介が終わったところで,物語も新展開。携帯のボイスチェンジャー機能を使った妹の語りでどこまで行くのだろうか?と心配していたのですが。まさかの,黒幕・妹の登場。最後の最後で判明と思っていたので,これはかなり意外な展開になってきたな,と言う印象です。と言うか,5人の中にいなかったのかw最終的には心乃枝だと思うので,てっきり,雅あたりが妹だと思っていたのですが。誰が妹かびくびくして,親密になるのを恐れている将悟があまりに不憫に思えてくる展開になってきました。
と言う事で,この妹が将悟の疑心暗鬼を煽りながら,将悟に迫っていく。5人は5人で牽制し合いながら,何とか将悟との仲を深めようとする。将悟は,誰が妹か分からないので,戸惑いつつ,妹の正体に迫っていく,と言う感じになるのかなぁ,と予想。さて,一体どんな展開になっていくのか。そして,妹の正体が分かったことは吉と出るか凶と出るか。次にも期待したいです。
しかし、エピローグのチェスの五つの駒のシーン
あれはドレスを着た五人でそのうちの一人がクイーン=妹
じゃなんじゃないでしょうか?
そうすると自分が妹だって言う人が二人いることになりますけど
by YS (2011-02-27 10:06)
YSさん,コメントありがとうございます。
読み返しました。クイーンの下り,読み飛ばしていたみたいです(^^ゞ
確かに,クイーン=妹と取れるようになっていますね。
しかし,妹を入れると6人。コマは5つ。
この辺が何か引っかかる感じですね。
まさかここに来て妹が双子,とかないでしょうし気になるところです。
何はともあれ,続きを楽しみにしようと思いました。
ご指摘,ありがとうございます。
by takao (2011-02-27 11:13)