『這いよれ!ニャル子さん 9』/逢空万太 [ソフトバンク]
(あらすじ)
「さあ、いつか想い出になる物語を激写しましょう!」
学校帰りのゲームセンター。真尋は成りゆきでニャル子とプリントシールを撮影する羽目に。
「真尋さん、携帯電話は?」
「ん?あるけど」
「――隙ありゃあっ!」
ニャル子は電光石火で携帯電話を奪うと、二人で写ったシールをそこへ貼り付けた。
真尋は慌てて剥がそうとするも、シールは剥がれない!
――あいかわらずのメチャクチャな邪神達との日々。
色々思うことはあるものの、それを日常として受け入れ始めている真尋であった。
だがしかし、それが突如消え失せる事態になって……!?
宇宙邪神混沌コメディ第9巻!(ソフトバンク クリエイティブ ウェブページより)
(感想)
アニメが始まり、評判となっている『這いよれ!ニャル子さん』ですが、原作の方は9巻。大台間近ですね。途中、勢いを失いかけたこともありましたが、完全に復活の様相。この巻はいつも以上に話のつながりを感じて良かったです。
この巻のメインは、ニャル子達の過去の話。果たしてニャル子の初恋の相手は誰だったのか?と言うところで起こるニャル子たちの消失事件。真尋はイス香とともに、時間の歪みを直すために過去に戻ることになり、その中で過去のニャル子達と出会う、と言う展開。
もちろん、いつものようにネタは満載。予想どおりに仮面ライダーメテオのネタを仕込んできたり、ガンダムAGEのネタを仕込んできたりという素早い対応。かと思ったら、ハイスクール奇面組などの懐かしネタを仕込んでいたり、米澤穂信ネタ(たぶん、古典部シリーズがアニメ化されるからでしょうけども)を仕込んでいたり。ネタの幅の広さは素晴らしかったです。
ただ、この巻は何が良かったか、と言われたら、いつも以上に話のつながりを感じたことだと思います。いつもは勢いのママパロディを挟みつつ突き進んで、序盤に仕込まれていたしょうもない伏線が事件のトリガーになっていて、と言った感じですが。今回は、起点があって、それに関連した事象があって、それがオチとラストに繋がって、と言う流れを感じました。正直、ニャル子の初恋に関しては予想どおりの展開ではありましたが、このお約束が大切だと思います。
さてさて、ニャル子の本当の顔はかなりやばい、と言う事も判明しつつ、それでもニャル子に対してのデレが強くなる真尋さんですが、この関係がいつまで続くか、どんな決着を迎えるか気になるところです。次は大台の10巻。どんな展開を見せてくれるか、楽しみです。
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