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『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件 2』 /七月 隆文 [一迅社]

(あらすじ)

「今年の遠足は《庶民ランド》へ行きます」
お嬢様たちは大はしゃぎ!! ……で、庶民ランドって何!?
お嬢様にモテモテ生活&庶民部の活動はさらに加速!
ツンピュア愛佳の次なるぼっち脱出作戦、白亜と過ごす何気ない休日、麗子の女子会、可憐さんの太ももなどなど、全26話+α、ノンストップ&おまけページも充実でおおくりする超人気ハートフル学園ラブコメ第2弾!

(感想)

帯によると、2012年コミックレックスでコミカライズ開始とのこと。思った以上に話題になった、と言うことでしょうか。そんな作品の第2巻が発売されました。

読んでいて興味深いと感じたのは、その構成。あらすじにあるように、全26話+αで構成されています。最近、1話が短くて話数が多い、と言う作品が増えているように感じます。ただ、この作品はワンエピソードの集合体、と言うわけではなく、一つのエピソードを短く章立てているパートもあることだと感じました。

そのことで、全体に共通性をもたせるとともに、読みやすくなっているように思いました。タイトルの付け方で、そのネタをハイライトさせる効果もあったように思います。これは実にうまい方法じゃないかな、と感じました。何より、短い時間で読むとき、区切りがつけやすいですし。

本文の構成を見ていると、自由自在、という言葉が浮かんできました。フォントで遊んでいる部分も多々あり。挿絵で遊んでいる部分あり。

CIMG0054

どこのペルソナ?と言う挿絵があったり。

CIMG0055

オチを挿絵と台詞でしゃべらせたり。

一迅社文庫だからこそできることかなぁ、と感じましたが、同時に興味深いなぁ、とも思いました。最近、見開きの挿絵が増えているかなぁ、と感じていたところでこの挿絵の使い方。挿絵があるライトノベルの特徴を生かした挿絵の使い方で、今後どうなるか気になるところです。

ただ、太字フォントを多用しすぎているためか、逆に効果が薄くなっているように感じる部分もありました。太字にすることでいかにも「ここで笑ってね」と強調されているように感じる人もいるかも知れません。それをどう感じるか。マイナスが大きいかも知れません。

取り扱っているネタを見てみると、一迅社だけあって、ゆるゆりをフューチャーしたようなパートがあったのが印象的でした。しかし、こんなところでもネタにされるあっかり~んが不憫で仕方ない。

個人的には、進研ゼミの勧誘マンガをネタにしているのは興味深かったです。これをネタにしている作品は初めて見たように思います。むしろ、今までこれをネタにする作品がなかった(知らないだけかも知れませんが)というのは、不思議です。

1巻よりは少しパワーダウンしているように感じましたが、面白かったです。そして、ラストはなかなか興味深い展開で。ありがちと言えばありがちなのですが。ただ、このことを知ってしまうと、同じ台詞であっても感じる事が全く正反対になってしまいました。

この展開が、3巻でどう生かされていくのか、非常に楽しみです。実は、一迅社文庫で一番アニメに近い位置にいるんじゃないかなぁ、と感じます。


俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件2 (一迅社文庫)

俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件2 (一迅社文庫)

  • 作者: 七月 隆文
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2012/04/20
  • メディア: 文庫


(関連リンク)

『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件』/七月隆文


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コメント 2

大林 森

構成凝ってるラノベって面白いんですけど、私は結構とまどっちゃったりします。(;゚ω゚)もっと柔軟にならないとなあ・・・。
by 大林 森 (2012-04-26 02:53) 

takao

大林 森さん、コメントありがとうございます。

すみません、言葉が不適切だったかもしれません。
正確には、構成が一工夫されている、という感じですね。
一つの章が短く構成されているので、読み易さでは良い感じだと思います。

挿絵の使い方をどう感じるかは、否定的な意見も出そうだとは思いましたが。
by takao (2012-04-26 18:18) 

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