メグとセロン3 ウレリックスの憂鬱/時雨沢恵一 [アスキー・メディアワークス]
前巻で、新聞部としてスタートしたセロン、メグミカ、ナタリア、ラリー、ニコラス、ジェニーの6人。演劇部の合宿の手伝いをしていたセロンたちは、演劇部の副部長のソフィアから相談を持ちかけられて……。
電撃文庫の看板作家、時雨沢恵一さんの新シリーズ第3弾。3月、5月、7月とかなりのハイペースで出ています。
私、時雨沢さんの作品には興味はあったのですが、なかなか手にする機会がなく今日まで至っていたのですが、新シリーズスタート、と言うことで読み始めました。それで、3作品読んできたのですが、今までこの作者の作品を手に取らなかったことが悔やまれます。
この作品、6人の関係がすごくいいな、と思います。だれかが突出して目立つわけでもなく、かといって、全員没個性なわけでもなく。私のような素人からしたら、何人かキャラがかぶっちゃいそうなのですが、さすがプロの作家さん。見事です。って、感心するところでもないのですが。
序章からいきなり意味深ですね。普通に読めば、今回のソフィアの独白だと思うのですが、これが今後の、ある時のメグミカの独白と置き換えてもおかしくないですね。
今回読んでいて、気になったのがメグミカの「昔の私」ということばと、ソフィア先輩を説得しようとしているシーン(「弱虫はダメです!」など)。何か、ここら辺が今後のポイントになりそうな気がしました。しかし、このシーンのセロンが不憫すぎる。最後は幸せそうなのでいいのですが。
しかし、表紙の絵が、最後のシーンというのは意表を突かれました。てっきり、「今回の話と関係ないのか」と思っていたので。と言うより、この絵に関連した話が展開されると思っていたら(誰かを監視する、といった感じの)、あんまり関係なかったのが。
とにかくこのシリーズ、暴走するメグミカと頭は切れるけど恋愛方面は徹底的に不器用なセロンが可愛すぎます。特にセロンはすごくお気に入り。今後の二人の関係がどうなっていくのか、本当に楽しみです。
2008-08-22 01:20
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