SSブログ

「大丈夫よ、私たちにはAT-Xがあるわ」(P.228) 『ギブあっぷ!』/上栖綴人 [ホビージャパン]

と言うわけで、chokusinさんの期待に応える為に、読んでみました。今回は2時間くらいかな?まぁまぁのペースでしょうか。

ギブあっぷ! (HJ文庫)

ギブあっぷ! (HJ文庫)

  • 作者: 上栖綴人
  • 出版社/メーカー: ホビージャパン
  • 発売日: 2009/06/30
  • メディア: 文庫

 

↑って、あれ?発売予定が6月30日で、Amazon予約受付中になっているぞ。これ如何に?私が見たときは本屋に平積みしてあったのに。まあ、どうでもいいか。

 

それでは、以下追記で。

全力全開ということばを聞くと、なのはさんを思い出します。で、丁度AT-Xで『魔法少女リリカルなのはStrikerS』の最終回でタイムリーすぎです。何回見ても「全力全開スターライトブレイカー」は凶悪だと思います。自分の友達になりたい人に、スターライトブレイカー決めたり(しかも、相手の最強魔法を受けとめ、相手が衝撃を受けているときにバインド、相手の魔力まで収束させてのスターライトブレイカー)、娘にスターライトブレイカー決めたり(ビット5個付き)、なのはさんは本当に半端ねぇ、と思います。ああ、全然関係ない話だ。

と言うことで、『ギブあっぷ!』です。表紙を見ると、「この駄目人間な私をののしりながら、足コキしてください!!(´Д`;)ハアハア」って感じの絵ですが、全然エロくありませんよ。本編。いたって真面目なラブコメというか。

「まいじゃー」さんでは、『とらドラ!』に通じるものがある、とありましたが、本当にそんな感じでした。もう、出だしの文章なんか、思いっきり『とらドラ!』っぽいですし。あまりのそれっぽさに吹いてしまいましたよ、私。この作者、前作では『ROD』ぽかったですし、既存の作品からインスパイアされて作品作るのが上手いのかなぁ、という感じ。それでも、『かぐや魔王式』みたいに丸パクリじゃなくて、自分の中で消化して、自分の作品として出してくるのでそこまで不快感はありません。で、かなり面白かったです。

『彼女は眼鏡HOLIC』読んだときにも思ったのですが、相変わらずきっちりした文章を書く人だなぁ、と言うのが第一印象。ラノベにありがちな軽佻浮薄さがあまりないんですよね。まぁ、最近はそんな文章も少ないか。で、きっちりした文章ですが、押さえるところはちゃんと押さえているのでかなり良かったです。

ここであらすじ。高校の入学式の日、結槻未祐は保健室で斗神瑠亞の着替えを覗いてしまう。とびっきりの美しさと、とんでもない毒舌を誇る瑠亞に脅されて未祐は保険部の活動を手伝う羽目に。中学の時から好きだった六堂蛍と同じクラスで浮かれるのも束の間、未祐の高校生活に暗雲が立ちこめる!?

て、おい。あらすじにいちゃもんつけるのはなんですが、瑠亞って、思いっきり大河みたいな武闘派だったような。裸を覗かれた未祐を蹴り殺そうとしたり、保健局の扉を蹴り飛ばしたり。って、あれ?彼女って足を怪我している設定だったような。まぁ、ここは一つ。こまけえことはいいんだよ(AA略)

まず、主人公の未祐ですが、幼いころに母親を亡くした影響で、「触角」が異常なまでに発達している、と言う設定があります。うーん、早漏になりそうな設定だ。で、その影響で他人の不安や不快によって発せられる負の波動を敏感に感じとる事ができます。この設定が大事なので覚えておいてください。普段の未祐はいたって優しいのかなぁ?の割に、苦しんでいる蛍を抱きしめたり、逃げようとする瑠亞を抱き止めたり。ラブコメ主人公になかなかいないような、男気溢れる主人公でした。なかなかの好印象。今回の一番の名台詞は「オレにスカートを脱がされるのと、自分でめくるのと-どっちが良い?」(P.212)ですね。完全にエロゲです。本当にありがとうございました。

で、毒舌武闘派ヒロインの瑠亞ですが、案の定というか心に弱さを抱えています。で、それに主人公だけに気付かれて恋心に気付いていく、と言うのが今回のメインテーマ。でも、未祐は蛍のことが好きだと分かっているから、自分が未祐を好きである事をごまかしていこうとする、ってこれなんて『とらドラ!』?でもなぁ、時折見せる描写が可愛すぎるんですよね。大河は「地が凶暴な人間が、内心に弱さを抱えている」って感じでしたが、この瑠亞は「実は弱いんだけど、その弱さを他人に気取られないようにする為、強がっている」と感じられるんですよね。ぎりぎりの線で。普段強気な人が、実は弱い。もう、こういう人は大好物です。「結婚してください!」とか言いたくなりそうですがw

ラストの、恋心に気付く描写。『とらドラ!』はほのかな感じの描写に押さえていましたが、この作品ではもろに書いています。でもね、それでも良いなぁ、と思えました。もう、甘酸っぱすぎて、恥ずかしくて死にそうですよ。

本作のサブヒロイン。『とらドラ!』で言うところのみのりんポジションが蛍です。で、未祐はこの蛍がすき。この蛍は普段明るく振る舞い、笑顔でいるんですが、やはり心に暗いものを持っています。で、今回はそれをいきなりぶちまけているのがかなり笑えました。でも、ここで弱さをぶちまけたから、次の巻からどうなるか。正直、未祐に慰められて(性的な意味ではない)最初に登校したときの発言は、人間としてどうなんだ、とおもわされるものでしたが。良いキャラになりそうです。多分、この子も未祐が好きなんでしょう。最後の台詞が意味深です。多分、こいつ気付いているな。さては、策士か?

なんというか、もう続きが楽しみで楽しみで仕方ありません。表紙の絵からエロを期待して買うと肩すかしを食らうかもですが(そう言う方は『H+P』超オススメ)、ラブコメ好きにはたまらないと思います。まぁ、ちょいエロイ部分もない事はないですが。

やっぱり、文章がしっかりしている人は安心して読めます。とか言いながら、所々何が起こっているのか分からない部分もありますが。これは多分私の脳みそが灰色のせい。もう、瑠亞が好みすぎて好みすぎてたまりませんでした。不満と言えば、表紙みたいな相手を見下したような絵が挿絵になかったことでしょうか。挿絵は赤面顔が多い。と言うか、表紙と挿絵で瑠亞の顔が違う気がする……。

と言うわけで改めてオススメです。ジャケ買いしてソンはないですよ。chokusinさん!これは買うしかありません。


ブログパーツ
nice!(9)  コメント(7) 
共通テーマ:

nice! 9

コメント 7

chokusin

うわーもうレビューが載ってる。いや勝手なこと言って本当にすみませんでした。でも読むの早いですね。
ジャケ絵から想像していたものとは違ってラブコメでしたか。自分は別に踏んでくれいやむしろ舐めさせてというような特殊な性癖ではないので問題なしですが。真面目な話、面白そうですね。
とても参考になりました。今度買ってきます。本当にありがとうございました。
by chokusin (2009-06-13 13:57) 

takao

takemoviesさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-13 14:11) 

takao

chokusinさん、nice!&コメントありがとうございます。

今日は、たまたま目覚ましに早く起こされたので、手に取った次第で、全然気になさらなくて良いですよ。で、250ページくらいで読みやすいのでたいして早くないかもです。『夏のアラシ』『怪物王女』『魔法少女リリカルなのはStrikerS』のコンボを無視したらもっと早かったかも知れませんが。むしろ読むより、記事書くのに時間がかかった気がします。ついつい興がのってしまってw

ラブコメと書きましたが、ラブコメに分類して良いものかなぁ(おいちょっと待て)記事に書くのを忘れていましたが、瑠亞と未祐の会話はかなり好みでした。瑠亞が毒舌を吐いて、未祐がそれに返しを入れるスタイルが。まぁ、純粋な恋愛ものでないので、ラブコメでOKだと思います。

まぁ、いたってラノベらしい恋愛ものだった気がします。私的にはドストライクでした。表紙もw普段から「面白い」としか言わないし書かない私ですが、、素直に「面白い」と言えるラノベでした。もう格別オススメです。是非是非読んでください。

私的には、やっぱり瑠亞が最高でした。
by takao (2009-06-13 14:20) 

takao

Lunamariaさん、nice!ありがとうございます。

まこたまさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-13 22:17) 

takao

カルディアさん、nice!ありがとうございます。

tamapu-さん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-14 01:44) 

takao

エンドウマメさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-15 05:37) 

takao

bapioさん、nice!ありがとうございます。
by takao (2009-06-15 19:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。