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『”菜々子さん"の戯曲 小悪魔と盤上の12人』/高木敦史 [角川]

二巻が出ましたね。って,一巻から2ヶ月しか経ってないんですね。物足りなさは感じましたが,面白かったですよ。


“菜々子さん”の戯曲  小悪魔と盤上の12人 (角川スニーカー文庫)

“菜々子さん”の戯曲 小悪魔と盤上の12人 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 高木 敦史
  • イラスト:笹森トモエ
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/10/30
  • メディア: 文庫



高校に入学した宮本剛太は,文芸部に仮入部しようと部室を訪れたが,その部長の月ヶ瀬によってはめられてしまう。それを菜々子さんに助けられた事で,菜々子さんの加入する映画研究部に加入することに。そして,映画研究部で活動する剛太にある日,「校内で盗撮写真が出回っている。その犯人は映画研究部である」という噂が流れていることを知る。映画研究部の疑惑を晴らすために,調査に乗り出すことになった剛太。影で彼を操ろうとする菜々子さん。はたして,剛太は真相に辿り着くのか?

1巻は菜々子さんが過去を回想する,と言う形で,小学校で起こった事件と,菜々子さんの歪んだ愛情を描く,と言うちょっと変わった物語でした。が,この巻では,主人公が1年生の宮本剛太に交代。普通の学園日常ミステリもの,と言う趣でした。シリーズ化するなら,これはありでしょうね。と言うか,こうするしかないというか。ただ,その点が少し残念という感じもします。

と言うか,読んでいて米澤穂信さんの『秋季限定栗きんとん事件』がどうしても頭に浮かんでしまうんですよね。菜々子さんと小佐内さんのキャラって似ているような感じもしますし。で,小山内さんに操られるあれ(名前忘れました)が,菜々子さんに操られる宮本剛太,という感じで。『秋季限定栗きんとん事件』をさらにライトノベル寄りにしたら,こんな感じになるのかな?と言う気がします。ただ,こちらはミステリといえるのかなぁ,と言う気もしますが。

ただ,細かい事件(ともいえませんが)を解決しながら,「盗撮事件」を解決していく流れは,楽しんで読めました。まぁ,元アイドルの「若草ひかる」の本名が分かるタイミングは,ちょっと反則気味かな,とは思いましたが。派手な盛り上がりがあるわけでもなく,読ませてくれたのはよかったです。

まぁ,読んでいて思ったのは,やはりこの作品は菜々子さんのちょっと歪な内面の魅力なのかなぁ,と言う気がしました。剛太が,外見の第一印象はあるものの,彼女に惹かれるのも分からなくはないかな,と。男には,小悪魔(と言うレベルでもないと思いますが)に惹かれる面はありますし。ただ,菜々子さんを振り向かせることができたとして,その後が大変だよ,と言う気もしますけどねwあと,菜々子さんって意外と一途な気もしますし。

もう少し,菜々子さんの黒いところとか,歪んだところとかが見られると面白かったなぁ,と言う点では残念な感じもしました。少し黒さをにおわす程度の方が魅力が引き立つと言う判断なのかなぁ?あまり描きすぎると,鼻についてしまう,と言う事もありますし。ただ,私としては狼として牙をむいた小山内さんくらいは全然大丈夫なんですけどね。

シリーズ化するに当たって,菜々子さんを振り向かせようと奮闘する宮本剛太と,それを操る菜々子さん,と言う構図を作れ,次からも安心して読めそうです。前巻が,「ハードカバーで出した方が良いんじゃないの?」という内容だったのに比べて,今回は内容が一気にライトノベル的になった,と言う感じがしましたし。1巻の読みにくさも消えていましたし。

後は,1巻に出てきた,菜々子さんにとらわれている彼がいつ登場するか,と言う楽しみもありそうです。菜々子さんの心変わりがあっても面白そうですし,なくても面白そうです。一体どうなるかな?
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『ペンギン・ハイウェイ』/森見登美彦 [角川]

Twitterの方では呟いたりしましたが、8月10日は私がブログを開始した日。と言う事で、このブログは3年目に入りました( ゚Д゚ノノ"☆パチパチパチパチ!(昨日の記事を書いているときは、忘れていたorz)

まぁ、今年はなんか色々あった気もしますw去年の今と考えたら、あんまり何も変わってなくない?と言う気もしますが、このままマイペースで続けて行けたらなぁ、と思っています。とりあえず、次の目標は50万PVと言う事で。年内に達成できるかどうか、って感じですがw気にせずマイペースで行きます。

さて、と言う事で、3年目突入第1弾です。

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/05/29
  • メディア: 単行本

森見登美彦さんの最新作『ペンギン・ハイウェイ』です。記念すべき、森見登美彦10冊目の作品という事です。このブログを読んでくださるアニメ好きの方にも、「森見登美彦」といえば『四畳半神話大系』と言う事で認知度が上がっているのではないかと思います。私は、年代も近いし、何より面白い、と言う事もあって大好きな作家様の一人であります。出版された著作は、『きつねのはなし』以外は読んでいたりw

初心忘るべからずと言うか。2周年記念という事を忘れていたとはいえ、結構ぼろくそに書いたので、気分を取り戻すためにも!と言う事で、本作の紹介です。ラノベの感想書くために始めたブログ。最初の記事は『空の中』でしたしねwこんな本も読んでいるんだよ、と言う事で。

『ペンギン・ハイウェイ』は、わかりやすくいえば、郊外住宅地を舞台にして未知との遭遇を描こうとした小説です。スタニスワフ・レム『ソラリス』がたいへん好きなので、あの小説が美しく構築していたように、人間が理解できる領域と、人間に理解できない領域の境界線を描いてみようと思いました。郊外に生きる少年が全力を尽くして世界の果てに到達しようとする物語です。自分が幼かった頃に考えていた根源的な疑問や、欲望や夢を一つ残らず詰め込みました。(森見 登美彦)

http://b.hatena.ne.jp/articles/201005/1203より

と作者曰くこんな作品ですwまず、読んで驚くのが、主人公が小学生である、と言う事。そして、舞台が京都ではない、と言う事。森見登美彦というと、主人公が学生で、舞台が京都で、阿呆な物語、と言うイメージが合ったのですが、そのイメージを覆すような設定でした。

とはいえ、主人公の青山くんは、一筋縄ではいかない小学生、と言う事で、いかにも森見作品の登場人物、という感じでしたが。なにせ、

「怒りそうになったら、おっぱいのことを考えるといいよ。そうすると心がたいへん平和になるんだ」(P.48)

とか言っちゃう小学生ですので。ノートをもって、自分の不思議だと思った事を研究していて、しっかりしているなぁ、と思う反面、こんなこと言っちゃう。そんなところがもう愛おしくてたまりませんでしたw

それと、この物語の良かったところは、周りの大人達が子ども達をちゃんと見守ってくれている、と言う事でした。私、普段はライトノベルばかり読んでいますが、「大人」の存在の有無が、ライトノベルと一般文芸の違いかなぁ、何て思いました。この物語で言うと、その大人は、物語の鍵になるお姉さん。そして、青山くんのお父さん、と言う事になるでしょうか。特に青山くんのお父さんは、青山くんを優しく見守っているところが凄く良いなぁ、と思いました。

「父さん、ぼくはお姉さんがたいへん好きだったんだね」とぼくは言った。
「知っていたとも」と父は言った。(P.346)

と言う言葉の、なんと優しい事か!「ああしなさい、こうしなさい」ではなく、助言を与えていく、と言う姿勢もすごく素敵でした。

物語は、「郊外住宅地を舞台にした未知への遭遇」を描いた物語、と言う事で、実に不思議な物語でした。ペンギン、ジャバウォック、海・・・・・・。そしてそれらが示す答えに行き着くとき、という構成。少年、少女達がその謎を追っていくのは、思わず童心に返って「どうなっているんだろう」という感じで読んでしまいました。

それと、この物語のもう一つの鍵は、「初めての恋心」というところでしょうね。青山少年はお姉さんと出会った事で大きくなって。お姉さんの別れを経る事で、少年は、少年という時代の終焉を迎える。よくあるパターンと言えばよくあるパターンなんですが、それが非常に心にしみました。ちょうど、AT-X垂れ流しにしていたために、『Kanon』の10話をやっていましたが、ちょうど最後はそんな感じでしたね。

最後は、少しもの悲しいのですが、それでも青山くんはお姉さんとの再会を信じている、と言う事で、それを感じさせない素敵な終わり方になっていたと思います。切ないのだけれども、でも希望が持てるような、青山くんがそう信じているなら、きっと叶う、と信じられるような、ほんのりと心が温まるような、そんな終わり方でした。

それと、印象的だったのが、「生と死」という概念を物語にからめてきた事。森見登美彦という作者、時々死についての考えを書く事があるように感じていましたが、まさかこの物語にもからめてくるとは思いませんでした。読み終わってみると、それは「世界の果て」を描くために必要な事だったんだろうなぁ、ということは分かりますが。作者自身、もしかしたら大きなテーマとしているのかもなぁ、という感じがしました。今後、もっと作品の中で大きく取り扱う、あるいはメインテーマに描くときが来るかもなぁ、そんな感じがしました。そして、そんな物語を読んでみたい、とも思います。

作者自身、今までと違うスタイル、と言う事で、慎重に筆を進めたために面白いか自信がない、と言う事です。しかし、非常に面白い作品だったと思います。主人公を思いきって小学生にした、と言うのが良かったですね。おかげで、いつもの森見登美彦の文章の持つ軽快さに、少年期の終わりの甘酸っぱさ、と言うようなものが加わって、何ともいえない極上の物語に仕上がっていたと感じました。10冊目にしてこの新境地。作者の今後にますます期待が持てるような、そんな素晴らしい物語でした。


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『東京皇帝☆北条恋歌 4』/竹井10日 [角川]

東京こうていわ。今回の感想はこちらです。

東京皇帝☆北条恋歌 4 (角川スニーカー文庫)

東京皇帝☆北条恋歌 4 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 竹井 10日
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/01/01
  • メディア: 文庫

長々と積んでいたのですが、6巻も出た事だし、そろそろ読んでみよう、と言う気になり読了しました。いやぁ、面白かった。

3巻で、まさかの結婚式からの駆け落ち、と言う展開を見せた本作ですが、駆け落ちした恋歌と一斗が九州に流れ着いて、と言う展開でした。まさかの東京帝国以外からの展開。そこで姿を見せ始める世界の謎の一端、という感じで見逃せない巻だったと思います。

とはいえ、基本はギャグ満載のラブコメ。4巻まで読んでいると、この作者の笑いの取り方のパターンも分かってきました。でも、このギャグのパターンが好きなので、今回も笑わせて貰いました。一斗が色々板挟みで気の毒に、と思ったり。恋歌と来珠の表情と感情がくるくる変わったりw特に、来珠は今までにないほどの慌てようと、らしくなさでちょっと好感が持てた・・・・・・ような気がしましたwあんなしていて、一斗が本当に好きなんだなぁ、と再確認。一斗への恋心を隠さなくなった恋歌もまた、自分のありのままの気持ちを打ち明けられるようになって、本当に楽しそうでした。3巻まで見られた、忍ぶ恋の切なさも良いですが、こっちの方が恋歌らしい気がして楽しかったです。

そして、ここに来ていよいよ一斗の覚醒が始まった、という感じもしてきました。g適正保持者の謎は相変わらず深まるばかりですが、その保持者として、自分がやらなくてはならない、と言う状況が出てきて、一斗も目覚めてきたような気がします。ただ、本文中にもありましたが、それが彼にとって良い事なのか、悪い事なのか、それは判断しかねますが。

物語の謎に触れる部分も増えたために、シリアスパートの割合が少し増えたような気がします。そのためか、明るいラブコメパートが多かった割には、物語が引き締まっていたように思えました。最後の最後、

「あぁ・・・・・・こう・・・・・・と・・・・・・はん・・・・・・」(P.287)

という展開だったからかも知れませんが。良いキャラだっただけに、惜しかったです。

外の世界が出てきた事で、世界がさらに広がったような感じがします。九州は筑紫島学園とその周辺しか人間の生きていく土地がなく、後は怪蟲(ウエポン)に浸食されている、と言う事で、かなりシリアスな舞台ではあるみたいですが。その中で、ギャグ展開を繰り広げるこの作品って、本当に変だなぁ面白いなぁ、と思う次第です。

このまま、九州編に入るのかと思ったら、あっさり舞台は再び東京帝国へ。しかし、謎の新キャラの登場で、物語はますますドタバタになっていきそうですwギャグを全面に覆っていますが、この作品って、どれくらいの奥行きを秘めているんだろう、と言う気になってきました。このまま、シリアスの割合を強めながら、基本ギャグ展開でいって欲しいなぁ、と思いました。


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『”菜々子さん"の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕』/高木敦史 [角川]

第13回学園小説大賞優秀賞受賞作品。

“菜々子さん”の戯曲  Nの悲劇と縛られた僕 (角川スニーカー文庫)

“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕 (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 高木 敦史
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/08/31
  • メディア: 文庫

そんなことよりも、発売日前にwebで全文、無料で公開されたことの方が話題かも知れませんね。「乗るっきゃない、この時代のビッグウェーブに!」と言うことで読んでみました。まぁ、ビッグウェーブでもないですがw

ジャンル的にはミステリになるのかな?まぁ、非常に難儀な小説だったなぁ、と思いました。読み終わると、「面白かったなぁ?」という感じになるのですが、途中まではあまりおもしろみも感じませんでした。と言うか、序盤が一番の試練という感じがしました。推理に入ってきたら、後は一気なんですけどね。

あと、これはあくまでも個人的に感じたことなんですが、序盤は言い回しがくどいというか、もって回りすぎた言い方で読みにくかったなぁ、と感じました。適切な例ではないと思うのですが、谷川流さんの文章を思い起こすような言い回しだったと思います。ただし、劣化コピー、みたいな感じで。あと、これも言いがかりレベルですけど、主人公の造形と言うか、性格が十文字青さんの作品に出てきそうだなぁ、という感じもしました。だからって、もちろんパクリって意味じゃないのであしからず。私がそう感じただけです。

ただ、気になったのはそこだけで途中からは目の離せない感じになって読むことができました。構成としては、全4章からなっていて、4章以外は、現在と過去のパートに分かれています。現在のパートで菜々子さん(仮名)がどうして本名で呼ばれると発作を起こすようになったのか、その原因となった事件の推理(事件がどうして起こったか、など)を菜々子さんが語り、過去のパートでは、その推理を聞いた主人公が、それに関連した出来事を思い出す、と言う風になっています。で、菜々子さんの独白は結構延々と続くので、人によっては『告白』を思い出すかもなぁ、そんな感じがしました。まぁ、私も実際そんな風に思いましたしw

まぁ、例によってココまで良くないと感じた点ばかりあげてきていますが。ただ、ミステリとして良くできていたと思いますし、かなり面白かったです。菜々子さんの語る推理を、主人公が思い出す過去の菜々子さんの姿や他の状況を当てはめて確認していく、と言うのが楽しかったです。結局は、私は主人公と同じようなところに推理がむいたのですが、それが見事に菜々子さんにはめられていた、と言うのも心地よかったです。

結末についてですが。私のツイ友さん(そんな言葉あるのか?」は「後味が悪い作品だなぁ」とおっしゃっていましたが、私は「まぁ、悪くないんじゃないの?」と思いました。と言うか、これ読む人によって完全に意見が分かれそうかな?と思いました。そう思う私が異常、と言う可能性が高いような気がしてきましたがw

ネタバレになりそうなので、あまり詳しくは書けませんが、こんな関係も悪くないんじゃない?とは思いました。いや、当事者になったら、相当いやだなぁ、とは思いますよwそれでも、あくまでも物語に限れば、個人的には嫌いではないです。なんというか、菜々子さんって、重度のヤンデレだよねw

文字数多くて、いわゆるライトノベルっぽくなかったりもしますが(丸々1ページ、改行がなかったところもあったような気がしますし。うろ覚えですが)、おすすめです。こういう作品が出てくるってところに、スニーカー文庫もまだまだやれるかな、と感じました。それと、『サクラダリセット』と言いこの作品と言い、角川っていわゆるライトノベルっぽくないのが好きなのかなぁ、と言う感じもしました。

 

ただ、最後に素直な疑問。これ、ライトノベルで出すよりも、一般文芸として、ハードカバーで出版していても良かった、と言うか、そっちの方が良かったのではないか、と言う気がしました。内容にしても、文体にしても、ライトノベルで出す必然を感じないんですよね。『氷菓』『愚者のエンドロール』(古典部シリーズ)が、スニーカー文庫で出版されたものの売り上げがふるわなかった、と言うことがあったらしいですが、そうなりかねない、という気がしました(ちなみに、『氷菓』は「第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」らしいです。Wikipediaによると)。
米澤穂信さんは、他の作品のヒットもあって、注目の作家となっていますし。売り上げ少なかった『氷菓』『愚者のエンドロール』も角川文庫から出して好評みたいですし。ついでに言うと、古典部シリーズの最新刊『ふたりの距離の概算』は、「角川の書籍」の中では売り上げも良いみたいですし。この作者のこのデビュー作を考えると、そっちの方が良かった、と思ってしまいました。と言うか、一般部門で出しても、十分それに耐えうる力を持った作品だと思いました。ライトノベル特有の物自体、文章の言い回し以外にないような気がしますし(それが一番重要なのかな?)

と言うことで、この作品の評価が一体どういうものになるのか、非常に興味深いなぁ、何て思っています。それはさておいても、興味のある方は読んでいただきたいなぁ、と思います。ミステリが好きな方は良いのではないか、と思います。


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『東京皇帝☆北条恋歌 1』/竹井10日 [角川]

あれ、シェリルが。

シェリル001.jpg

増えちゃったw

シェリル002.jpg

と言うわけで、本日2冊目のシェリル本を手に入れました、私ですorz世間では手に入りにくそうな感じがあるのですが、どうなんでしょうか?そして、私は2冊も手に入れて良いのでしょうか?ばっかじゃなかろうかルンバ♪

 

 

先日、アニメイトに行って参りました。で、その記事を書こうと思ったですが、「欲しい物が全然無いorz」という残念な目に合いました。で、買ったのがこれ。

夢幻.jpg

水樹奈々さんのニューシングル「夢幻」です。4曲入りで、普通のマキシと同じ値段ですので、かなりお買い得感があると思いますよ。で、アニメイトで買ったので、特典でブロマイドもらいました。

夢幻特典.jpg

これはいいものだ。

で、本当は、あいなまさんの1stシングル欲しかったのですが、カステラの国のアニメイトでは予約で入荷分完売らしくて、置いてませんでした。私みたいな社会人のおっさんが店員さんに質問していたのを盗み聞きしましたwありがとう、おっさん!しかし、欲しかったなぁ。ブロマイド←そっちかい!

と言うことで、他の物を買おう、と近くの店で、こんなモノを買ってみました。

文学少女と死にたがりの道化上.jpg

アニメイトになかったのです。ついでに、知っているCD取扱店に行きましたが、あいなまさんの1stシングルありませんでしたorz残念です。

さて、文学少女ですが、ちょっとずつ聞いています。まぁ、基本原作通りなので安心して聞いていられます。でも、遠子先輩の花澤香菜さん、なんか撫子のイメージが強すぎてw入野自由の方は、相変わらず入野自由だなぁ、という感じですし。あいなまさん、演技うめぇ!と楽しんでいたりします。

さてさて、前振りが長くなりすぎました。と言うことで、読んでいたけど感想を書いてなかったライトノベルの感想を書こうウィークです。第1弾はこれです。

東京皇帝北条連歌11.jpg

読み終わったのが、9月23日。って、1ヶ月以上前ですよ∑(゜д゜υ)

竹井10日さんと言えば、スニーカー文庫から出した『らき☆すた』本での無差別爆撃で有名すぎて、なかなか怖くて手が出せない作家さんだったりしました。でも、これに関しては評判も悪くなさそうでしたし、絵も可愛かったので手に取りました。感想としては、オリジナルは何ら問題がなかったようです。結構面白かったです。しかし、真ん中の☆に、らき☆すたの惨劇を残すとはw

と言うことで、1ヶ月前の感想を何とか思い出しながら、恐る恐る書いてみる感想は追記にて。

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『サクラダリセット』/河野裕 [角川]

最近は、本がたまっているのに中々消化できない、と言う日々が続いていたので、久しぶりにしっかりと本を消化している感じです。と言うことで、今回読んだのがこれ。

サクラダリセット1.JPG

世間的な評判も良さそうですので読んでみました。まぁ、一番の理由は、Gomarzさんが気になる、とおっしゃっていたからなんですがw

と言うことで、感想は追記にて。

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『妄想少女 そんなにいっぱい脱げません!?』/東亮太 [角川]

とりあえず、イラストに騙されて買ってみたわけですが、スニーカー文庫を読むのは、本当に久しぶりな気がします。電撃文庫が出る前は、スニーカー文庫、かなり人気があったように思うのですが、今ではこのていたらくと言っていい状態かと思います。まぁ、栄枯盛衰は世の常とは言え、ハルヒしか大ヒット作がなくて、そのハルヒも驚愕が延び延びになっているのを考えると、大丈夫か?という気がしてきます。最近は、『空の中』『海の底』『NO CALL NO LIFE』や桜庭一樹作品を角川文庫で出版し、ついには、『GOSICK』を角川文庫で出版、って大丈夫か?と若干心配しています。『GOSICK』は1巻の途中で投げているので(一応読む気がある)何とも言えませんが、あのヴィクトリカのキャラとかしゃべりとか、一般に受け入れられるとは思えないのですが。どうせ、挿絵なしになるでしょうし。正直、誰得?だと思います。

と、いきなり愚痴のようなもので始まってしまいましたが、今回読んだ本はこれです。

妄想少女11.JPG

いえ、深いことは聞かないでください。と言うことで、感想は追記にて。

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ダンタリアンの書架1/三雲岳斗 [角川]


ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫 123-21)

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫 123-21)

  • 作者: 三雲 岳斗
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/11/01
  • メディア: 文庫



主人公はこの世に存在しない、禁断の「幻書」を封じた「ダンタリアンの書架」である少女・ダリアンと、その書架の門衛であるヒューイ。そして、この二人が「幻書」と、それに関わった人たちを訪れ、そこで何かが起こるといった感じのダークファンタジーとなっています。

基本的に主人公二人は傍観者。「幻書」を求める人に貸出、返却期限が来た「幻書」を回収するだけです。時には、「幻書」を回収しに行ったりもしますが。そこら辺は、『キノの旅』のような感じなのかな、と思いました。『キノの旅』は読んだことないので、よく分かりませんが。

そして、ダークファンタジーを謳っているだけあって、基本的に話に救いがありません。最後の「焚書官」だけは、主人公が違うので、救いがある感じですが。

暗い話や、グロが極端に苦手な人にはお勧めできません。元々スニーカーに連載されていたものをまとめた、連作短編といった趣なので、ちょっと話を楽しみたい、と言う人は、ちょっといいかもしれません。個人的にはどれも面白く読みましたが、おすすめは「叡智の書」と「独裁者の書」です。

第4話まで読んだ感じでは、幻書に関わった人が不幸になっていくのを、主人公二人が見守る、みたいな話が続くのかと思ったのですが、最後の「焚書官」でどうなるか、楽しみになってきました。この二組がどのようなことを巻き起こしていくのか、非常に楽しみです。
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十代のための新名作 きみが見つける物語 休日編/角田光代ほか [角川]


きみが見つける物語  十代のための新名作 休日編 (角川文庫 あ 100-103)

きみが見つける物語 十代のための新名作 休日編 (角川文庫 あ 100-103)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/07/25
  • メディア: 文庫



完全に、米澤穂信さん目当てに買いました。「どの作品が入っているんだろう」と言う興味から、ですが。

この、「休日編」は「放課後編」よりコンセプトと内容が合っていたように思います。何より、作品がどれも面白かった。

米澤穂信さんは、「シャルロットはぼくだけのもの」が収録されていましたが、これだけじゃ、いろいろわかりにくい気がします。二人の背景とか。「小市民」とか。でも、やっぱり面白いですね。できたら、春季限定と夏季限定も読んで欲しいですね。で、「おいしいココアの作り方」で「何じゃこりゃ」と。ああ、早く『秋季限定マロングラッセ事件(仮)』はでないものでしょうか。

万城目さんのは、主人公が「高校生だな―、若いな―」と思いましたが、こういうのは大好物です。

恒川幸太郎さんの『秋の牢獄』は、北村薫さん好きとしては『ターン』を思い出しました。いえ、全然内容は違うのですが。中身がだんだんわかっていくうちにSFC『アレサ2』の最後の町を思い出しました。「この町は毎日同じことを繰り返しているけど、誰も気付いていない。かくいう自分もだんだん記憶が」みたいな感じだったと思いますが。まあ、時間の繰り返しはよくあるテーマなのでしょうが。最後が印象的でした。このように、時間の繰り返しをしている人がいても、おかしくはないですね。

森絵都さんと角田光代さんの作品も良かったです。こういう、青春時代を描いた作品は好きです。

普段本を読まない人への訴求力、と言う面では難しいかも知れませんが、本好きを作るにはいいかもしれません。
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十代のための新名作 きみが見つける物語 放課後編/浅田次郎ほか [角川]


きみが見つける物語    十代のための新名作 放課後編 (角川文庫 あ 100-102)

きみが見つける物語 十代のための新名作 放課後編 (角川文庫 あ 100-102)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/06/25
  • メディア: 文庫



スクール編に好きな作家さんがいたので、そのついでに買った本です。

上記のアマゾンのレビューでも書かれていますが、正直何が「放課後」だったのか、全く理解できませんでした。ほかのシリーズの名前の付け方があった気がします。

内容としては、本を読まない、またはどんな本が面白いか知らないような十代が読むのにはちょうどいいかもしれないません。ただ、普段本を読むような人にはあまり面白くないかもません。読書範囲の狭い私は、全部初めての話だったので、まあ楽しめました。個人的には浅田次郎さんの作品が良かったです。星新一さんの作品も良かったですが。ただ、一番ページ数が多かった石田衣良さんの作品がイマイチだったのが何とも言えません。と言うより、ラノベ作家としてスタートした橋本紡さんの作品よりライトノベルっぽい文体ってのはどうなのかと。十代を対象とした作品にしようとすると、文体がライトノベルっぽくなると言うことでしょうか。
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